HB ホーム社文芸図書WEBサイト

HB[エイチ・ビー]は、集英社グループの出版社・ホーム社の文芸サイトです。2017年1…

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HB[エイチ・ビー]は、集英社グループの出版社・ホーム社の文芸サイトです。2017年11月にウェブサイトを立ち上げ、2020年にnoteへ引っ越しました。小説やエッセイを中心に、毎日をより楽しく過ごすための、さまざまなコンテンツをお届けします。

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マガジン

  • 石田衣良「小説家・石田衣良を育てた50冊」

    子供の頃から無類の本好きだった小説家・石田衣良。小説家になり、ついには直木賞作家へと駆け上がった彼がこれまで読んできた中で特に影響を受けた作品50冊を、人生の思い出とともに紹介する書評エッセイ。 [毎週金曜日更新]

  • Cat Books/猫本

    猫の本、猫が出てくる作品、猫にまつわる話、をまとめています。

  • 連載 やまもとりえ「夜のねこでよければ」

    ここは、いつも優しいねこママと、クールなバーテンダー林クンが迎えてくれる、九州のとあるバー。今夜も楽しく興味深い(?)よもやま話が繰り広げられます。毎月第2・4金曜日更新

  • 鈴木涼美「ノー・アニマルズ」

    取り壊しが決まっている老朽化マンション。そこで暮らす住人たちの小さな破綻と孤独を描く鈴木涼美初の連作短篇小説。204号室に暮らす28歳の芹は、コンセプトカフェに勤めながら恋人との同棲生活を送っている。あと2年で退去を迫られているなか、勤務先である店がなくなると知らされ……。[毎月金曜日更新]

  • 連載 宇野常寛「チーム・オルタナティブの冒険」

    その夏、「僕」はある地方都市に暮らす高校生だった。愛すべき仲間たちとの変わり映えのない、退屈な、しかし心地よい閉じた楽園が、ある事件をきっかけにゆるやかに崩れていく。|毎月1回水曜日更新

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記事一覧

No.23『11/22/63』(前編)スティーヴン・キング/白石朗訳 石田衣良「小説家・石田衣良を育てた50冊」

子供の頃から無類の本好きだった小説家・石田衣良。小説家になり、ついには直木賞作家へと駆け上がった彼がこれまで読んできた中で特に影響を受けた作品50冊を、人生の思い…

第31回 クリスマスプレゼント やまもとりえ「夜のねこでよければ」

ここは、いつも優しいねこママと、クールなバーテンダー林クンが迎えてくれる、九州のとあるバー。今夜も楽しく興味深い(?)よもやま話が繰り広げられます。 [毎月第2・…

第9回 309号室 三十三歳はコインロッカーを使わない〈前編〉 鈴木涼美「ノー・アニマルズ」

新宿歌舞伎町でホストとして生きる33歳の春樹。世間から乖離した街の中で、10年以上疑問を持つことなくこの場所の価値観だけを飲みこみ生きてきたが、最近は難しいことばか…

No.22『スローターハウス5』カート・ヴォネガット・ジュニア/伊藤典夫訳 石田衣良「小説家・石田衣良を育てた50冊」

子供の頃から無類の本好きだった小説家・石田衣良。小説家になり、ついには直木賞作家へと駆け上がった彼がこれまで読んできた中で特に影響を受けた作品50冊を、人生の思い…

第19回 冬の衣替え心得 服の捨て方、増やさないワザ 地曳いく子「日日是混乱2 ハッピーレイヤード大作戦!」

混乱の日々の中でも、小さなハッピーをミルフィーユのように積み重ねていきたい。BBAの自由なファッション&日常を数センチ豊かにするヒントを、スタイリスト・地曳いく子…

第十一話 ブルーノートでデート 滝本竜彦「超人計画インフィニティ」

老いと死の不安を乗り越えるために「超人計画」が再始動する。滝本竜彦によるハイブリッドノベル! [毎月金曜日更新 はじめから読む] illustration 安倍吉俊 1  来…

No.21『甲賀忍法帖』山田風太郎 石田衣良「小説家・石田衣良を育てた50冊」

子供の頃から無類の本好きだった小説家・石田衣良。小説家になり、ついには直木賞作家へと駆け上がった彼がこれまで読んできた中で特に影響を受けた作品50冊を、人生の思い…

第2回 あのころの芸能人は何が命? 姫野カオルコ「顔を見る」

幼い頃から人の顔色を窺うと同時に、「顔」そのものをじーっと見続けてきた作家・姫野カオルコ。愛する昭和の映画を題材に、顔に関する恐るべき観察眼を発揮し、ユーモアあ…

第30回 読書の秋 やまもとりえ「夜のねこでよければ」

ここは、いつも優しいねこママと、クールなバーテンダー林クンが迎えてくれる、九州のとあるバー。今夜も楽しく興味深い(?)よもやま話が繰り広げられます。 [毎月第2・…

混迷を極める世の中をどうすればよりよく生きられるのか? 江原啓之『この世が危ない!』11月24日(金)発売

著者メッセージ動画この本について前作『あなたが危ない!』での「最終警鐘」から4年。 コロナ禍、ウクライナ侵攻、元首相暗殺など想像もできなかった問題が重なり、物価…

木原音瀬「惑星」-第9回-(最終回)

頭に怪我を負い病院に運ばれたムラ。目を覚ますと傍らに三和の姿が……。ほっとしたのもつかの間、“あの日の出来事”について三和が知ることとなり――。 木原音瀬が描く…

No.20『死の棘』島尾敏雄 石田衣良「小説家・石田衣良を育てた50冊」

子供の頃から無類の本好きだった小説家・石田衣良。小説家になり、ついには直木賞作家へと駆け上がった彼がこれまで読んできた中で特に影響を受けた作品50冊を、人生の思い…

評論家・宇野常寛による初の長編小説!! 宇野常寛『チーム・オルタナティブの冒険』11月24日(金)発売

けんご@小説紹介さんにTikTokでご紹介いただきました!この本について地方都市で起こった謎の事件をめぐる高校生たちのひと夏の冒険譚。 その夏、「僕」はある地方都市に…

初体験の夏休み 千早茜「ときどき わるい食べもの」

[不定期連載 はじめから読む] illustration:北澤平祐  食べものの味がしないという経験は、誰しも数回はあるだろう。挫折や喪失ゆえだったり、好きな人との初めての…

第8回 501号室 十七歳はこたつで美白に明け暮れたい〈後編〉 鈴木涼美「ノー・アニマルズ」

両親の離婚を機に、江戸川を渡った先にあるマンションで暮らすようになった17歳の羽衣。2017年の大晦日、離婚の原因を作った母は羽衣をひとり自宅に残して“友人”と旅行へ…

No.19『ガープの世界』ジョン・アーヴィング/筒井正明訳 石田衣良「小説家・石田衣良を育てた50冊」

子供の頃から無類の本好きだった小説家・石田衣良。小説家になり、ついには直木賞作家へと駆け上がった彼がこれまで読んできた中で特に影響を受けた作品50冊を、人生の思い…

No.23『11/22/63』(前編)スティーヴン・キング/白石朗訳 石田衣良「小説家・石田衣良を育てた50冊」

子供の頃から無類の本好きだった小説家・石田衣良。小説家になり、ついには直木賞作家へと駆け上がった彼がこれまで読んできた中で特に影響を受けた作品50冊を、人生の思い出とともに紹介する書評エッセイ。 [毎週金曜日更新] photo:大塚佳男  スティーヴン・キングは故郷の山のような作家だ。  近くに住む者は、誰もが意識せずに存在をありのまま受けとめ、そこにあることをすっかり忘れてしまう。エベレストやマッキンリーのような世界の名峰と比べられることはないし、たまに思いだすとき漏れ

第31回 クリスマスプレゼント やまもとりえ「夜のねこでよければ」

ここは、いつも優しいねこママと、クールなバーテンダー林クンが迎えてくれる、九州のとあるバー。今夜も楽しく興味深い(?)よもやま話が繰り広げられます。 [毎月第2・4金曜日更新 はじめから読む] <前の話へ  連載TOPへ  次の話へ> 連載【夜のねこでよければ】 毎月第2・4金曜日更新 COMIC OGYAAA!! でも連載中 やまもとりえ 天パの長男、親方風な次男、なで肩の旦那さん+トンちゃん(猫)と暮らす、イラストレーター兼マンガ家。著書に『Aさんの場合。』『お母さ

第9回 309号室 三十三歳はコインロッカーを使わない〈前編〉 鈴木涼美「ノー・アニマルズ」

新宿歌舞伎町でホストとして生きる33歳の春樹。世間から乖離した街の中で、10年以上疑問を持つことなくこの場所の価値観だけを飲みこみ生きてきたが、最近は難しいことばかりが気になるようになった。そして半年前に勝手に家を出ていった女も、春樹の頭の中に居座り続けていて……。 2025年に取り壊しが決まっている老朽化マンションで暮らす住人たちの小さな破綻と孤独を描いた、鈴木涼美初の連作短篇小説。 [毎月金曜日更新 はじめから読む] ©︎OKANOUE Toshiko「幻想」Court

No.22『スローターハウス5』カート・ヴォネガット・ジュニア/伊藤典夫訳 石田衣良「小説家・石田衣良を育てた50冊」

子供の頃から無類の本好きだった小説家・石田衣良。小説家になり、ついには直木賞作家へと駆け上がった彼がこれまで読んできた中で特に影響を受けた作品50冊を、人生の思い出とともに紹介する書評エッセイ。 [毎週金曜日更新] photo:大塚佳男  カート・ヴォネガットは、ぼくの学生時代、気の利いた本好きなら必ず読んでおかなければならない作家のひとりだった。爆笑問題の太田光が、自分たちの事務所の名前を長編第2作『タイタンの妖女』からとって、タイタンとつけたのは有名な話だ。そういうハ

第19回 冬の衣替え心得 服の捨て方、増やさないワザ 地曳いく子「日日是混乱2 ハッピーレイヤード大作戦!」

混乱の日々の中でも、小さなハッピーをミルフィーユのように積み重ねていきたい。BBAの自由なファッション&日常を数センチ豊かにするヒントを、スタイリスト・地曳いく子が綴ります。 [毎月1回月曜日更新 はじめから読む] photo:地曳いく子/design:アルビレオ 衣替えで考えた「今に生きている意味」立冬を過ぎた途端にいきなり冬! 佃の公園の木々も、紅葉する前に落葉し始めてしまいました。秋はどこに行ったのでしょうか? 街のイルミネーションも輝き出して、北風も寒い。慌てて

第十一話 ブルーノートでデート 滝本竜彦「超人計画インフィニティ」

老いと死の不安を乗り越えるために「超人計画」が再始動する。滝本竜彦によるハイブリッドノベル! [毎月金曜日更新 はじめから読む] illustration 安倍吉俊 1  来週、俺は青山とデートする。  その事実を認識するごとに自律神経が乱れ、呼吸が浅くなるのを感じた。  俺は自分の神経に語りかけた。 (きこえますか? 俺の自律神経よ。若い娘とのデートに興奮する気持ちはわかる。だがすでに青山とは約束を取り付けてあるし、店にも席を予約してあるんだ。当日になるまで、俺がすべ

No.21『甲賀忍法帖』山田風太郎 石田衣良「小説家・石田衣良を育てた50冊」

子供の頃から無類の本好きだった小説家・石田衣良。小説家になり、ついには直木賞作家へと駆け上がった彼がこれまで読んできた中で特に影響を受けた作品50冊を、人生の思い出とともに紹介する書評エッセイ。 [毎週金曜日更新] photo:大塚佳男  時代小説の波は、20代後半にやってきた。  入口はテレビドラマで馴染んでいた池波正太郎だったことは、『鬼平犯科帳』の回に書いた。代表的な3シリーズ計50冊弱を一気に読み、あまりのおもしろさに唖然とした。池波正太郎に続けて藤沢周平を読み、

第2回 あのころの芸能人は何が命? 姫野カオルコ「顔を見る」

幼い頃から人の顔色を窺うと同時に、「顔」そのものをじーっと見続けてきた作家・姫野カオルコ。愛する昭和の映画を題材に、顔に関する恐るべき観察眼を発揮し、ユーモアあふれる独自理論を展開する。顔は世につれ、世は顔につれ……。『顔面放談』(集英社)につづく「顔×映画」エッセイを、マニアック&深掘り度を増して綴る! [毎月第4金曜日更新 はじめから見る]  アベサダ。  202X年現在、俳優の阿部サダヲだけを頭に浮かべる人のほうが多いだろうか。  198X年には、ナベサダのまちが

第30回 読書の秋 やまもとりえ「夜のねこでよければ」

ここは、いつも優しいねこママと、クールなバーテンダー林クンが迎えてくれる、九州のとあるバー。今夜も楽しく興味深い(?)よもやま話が繰り広げられます。 [毎月第2・4金曜日更新 はじめから読む] <前の話へ  連載TOPへ  次の話へ> 連載【夜のねこでよければ】 毎月第2・4金曜日更新 COMIC OGYAAA!! でも連載中 やまもとりえ 天パの長男、親方風な次男、なで肩の旦那さん+トンちゃん(猫)と暮らす、イラストレーター兼マンガ家。著書に『Aさんの場合。』『お母さ

混迷を極める世の中をどうすればよりよく生きられるのか? 江原啓之『この世が危ない!』11月24日(金)発売

著者メッセージ動画この本について前作『あなたが危ない!』での「最終警鐘」から4年。 コロナ禍、ウクライナ侵攻、元首相暗殺など想像もできなかった問題が重なり、物価高騰は歯止めがきかず、様々な陰謀論が飛び交い、政府への疑惑や不満は募る一方と、この世はますます混迷を極めています。 「危ない」シリーズ最後のメッセージ集となる本書では、3章立てでこれらの問題との向き合い方を考えていきます。 第1章では数々の問題の中から特に重要な、食料危機、有事と戦争、原発、環境・気候変動、富とグロー

木原音瀬「惑星」-第9回-(最終回)

頭に怪我を負い病院に運ばれたムラ。目を覚ますと傍らに三和の姿が……。ほっとしたのもつかの間、“あの日の出来事”について三和が知ることとなり――。 木原音瀬が描く、ひとりの男の光と闇の物語、ついに完結。 [毎月金曜日更新 はじめから読む] illustration Waka Hirako  あぁ、眩しい。白いな。見えるもんが白い。天井かな。ツンッって鼻にくる。シンナーみたいな臭いがする。 「ムラさん」  カンさんの声がしてる。そっちに顔を向けたら、おでこがズキンってした。

No.20『死の棘』島尾敏雄 石田衣良「小説家・石田衣良を育てた50冊」

子供の頃から無類の本好きだった小説家・石田衣良。小説家になり、ついには直木賞作家へと駆け上がった彼がこれまで読んできた中で特に影響を受けた作品50冊を、人生の思い出とともに紹介する書評エッセイ。 [毎週金曜日更新] photo:大塚佳男  不倫小説は、すっかり流行らなくなってしまった。  昭和の時代には不倫小説こそ、純文学・通俗小説を問わず、日本の小説世界の王道だった。これは間違いのない事実で、この分野の名作は数え切れない。現代小説を書いていながら、不倫ものを一編も書いて

評論家・宇野常寛による初の長編小説!! 宇野常寛『チーム・オルタナティブの冒険』11月24日(金)発売

けんご@小説紹介さんにTikTokでご紹介いただきました!この本について地方都市で起こった謎の事件をめぐる高校生たちのひと夏の冒険譚。 その夏、「僕」はある地方都市に暮らす高校生だった。 愛すべき仲間たちとの変わり映えのない、退屈な、しかし心地よい閉じた楽園が、一人の女性教師の死をきっかけに崩壊していく。 謎の美しい転校生、親友の失踪、変わり者の教師などが誘う想像力の冒険。 ――この街の真面目で、勉強がある程度できる人たちのほとんどは地元の国立大学か教育大学に進学して役人

初体験の夏休み 千早茜「ときどき わるい食べもの」

[不定期連載 はじめから読む] illustration:北澤平祐  食べものの味がしないという経験は、誰しも数回はあるだろう。挫折や喪失ゆえだったり、好きな人との初めての食事という緊張からだったり、はたまた単純に体調が悪いせいだったり。  人見知りの私は、初対面の人との食事も茶も、ちゃんと味わえる気がしない。なので、極力逃げるが、どうしても避けられないこともある。  例えば、仕事での顔合わせ。新担当者とは出版社での会議室ではなく、喫茶店や「まあランチでも」という感じで

第8回 501号室 十七歳はこたつで美白に明け暮れたい〈後編〉 鈴木涼美「ノー・アニマルズ」

両親の離婚を機に、江戸川を渡った先にあるマンションで暮らすようになった17歳の羽衣。2017年の大晦日、離婚の原因を作った母は羽衣をひとり自宅に残して“友人”と旅行へ。羽衣は、その“友人”が、生理的嫌悪が膨れ上がる“あの男”だと気づいていて……。 2025年に取り壊しが決まっている老朽化マンションで暮らす住人たちの小さな破綻と孤独を描いた、鈴木涼美初の連作短篇小説。 [毎月金曜日更新 はじめから読む] ©︎OKANOUE Toshiko「幻想」Courtesy of The

No.19『ガープの世界』ジョン・アーヴィング/筒井正明訳 石田衣良「小説家・石田衣良を育てた50冊」

子供の頃から無類の本好きだった小説家・石田衣良。小説家になり、ついには直木賞作家へと駆け上がった彼がこれまで読んできた中で特に影響を受けた作品50冊を、人生の思い出とともに紹介する書評エッセイ。 [毎週金曜日更新] photo:大塚佳男  中野サンプラザの会議室の廊下で、ぼくは就職試験の面接を待っていた。  ガラスの向こうには、秋の青空と砂を撒いたように無機質な東京の灰色のビル群が広がっている。時は1980年代なかば、ぼくも20代なかばだった。広告関係のプロダクションに潜