見出し画像

2022年に刊行した本を振り返る

こんにちは、ホーム社の文芸図書編集部です。
今年も残すところあとわずかとなりました。
この一年みなさんはどんな本を読んできたでしょうか。

2022年のふりかえりとして、また年末年始の読書ガイドとして、今年編集部が刊行した本を一挙にご紹介します。

自然をむ 草喰なかひがしの食べ暦 中東久雄

毎日山で摘み取った季節の草花や旬の野菜の声を聞きながら、貴重な命を未来へ繋いでいくこと四半世紀──全国の食通が憧れ「京都で最も予約の取れない店」と言われる日本料理店「草喰そうじきなかひがし」。その店主が「食」と「自然」への讃歌を綴ったエッセイ集です。

***

青春とシリアルキラー 佐藤友哉

〈この本は、なんだかわからないうちに人生をしくじった僕と、その周辺について書いたものである〉かつて思春期の自意識を描いてきた小説家も、既に三十代の終わりに差し掛かっていた。妻子と共に暮らす現在の幸福とかつてシリアルキラーに魅了された己自身との葛藤の中で、新たなるステージが幕を開ける──。
男たちの救済を描いた佐藤友哉さんの最新作です。

***

水曜日は働かない 宇野常寛

水曜日が休みになると1年365日がすべて休日に隣接する──。その真実に気づいた「僕」は「急ぎすぎ」で「がんばりすぎ」なこの国の人々に提案する。「水曜日は働かない」べきなのだと。毎週水曜日を「自分を大切にするための時間」に充てることにした著者の日常を綴った、笑えてそして思わず考えさせられるエッセイ集です。成田悠輔さん推薦。

***

ウン小話こばなし 世界一たのしくてまじめでちょっとクサい授業 湯澤規子(文)/金井真紀(絵)

「ウンコいってきまーす!」と言えないきみへ。私たちのからだと心、未来の地球にとって大切なウンコのすべてがわかる本ができました。小学4年生のクラスを舞台にした物語形式で、破天荒な「もじゃ大」先生が、ウンコの大切さ、奥深さ、おもしろさを教えます。朝井リョウさん推薦。

***

きれいにかせてください 江原啓之/新城拓也/田口ランディ

在宅医療の現場で「終末期医療」のあり方を模索し続ける医師新城拓也さんと、作家で精神世界に詳しい田口ランディさんが、それぞれの立場から浮かび上がった疑問をスピリチュアリストの江原啓之さんに問いかける鼎談集です。令和時代における「より良い看取り方」、そして誰もが避けては通れない「より良い看取られ方」すなわち「きれいな逝き方」について考えます。

***

デクリネゾン 金原ひとみ

二度の離婚を経て、中学生の娘・理子と二人で暮らすシングルマザーの小説家、天野志絵。取材で知り合い、最近付き合い始めた大学生の蒼葉と一緒に暮らしたいと娘に告げるが、娘は家を出て元夫と暮らすという。悩む志絵の日々の唯一の安らぎは、親しい人と話しながら美味しいものを食べること。そんな食事の場に集う、小説家仲間のひかりと和香もまた、仕事と恋愛と家庭で危ういバランスを保っており……。
恋愛する母たちの孤独と不安と欲望を描いた長編小説です。

声優の水沢史絵さん朗読によるオーディオブックも配信しています。

***

こりずに わるい食べもの 千早茜

食にただならぬ情熱を燃やし、Twitterの美味しそうな食べもの投稿でも知られる作家・千早茜さんのエッセイシリーズ第3弾です。20年以上暮らした京都を離れ東京でひとり暮らしをはじめた著者は、変化し続ける2021〜22年の東京を拠点に、何を食べ、どう生きるか。食を通じて人生を見つめ直し、考えたことの断片たちが、ユーモラスに繊細に、そして真摯に綴られています。

***

トーキョー・キル バリー・ランセット(著)/白石朗(訳)

古美術商でもある私立探偵ジム・ブローディを主人公としたシリーズの第2弾。ブローディが前作『ジャパンタウン』以上の活躍を見せます。アメリカ私立探偵作家クラブ賞(シェイマス賞)の最優秀長篇賞最終候補作にして、フォーブス誌のアジア諸国首脳の必読書に選定されたノンストップ・スリラーです。

***

小説版 刀剣乱舞無双 田中創(著)/原案「刀剣乱舞ONLINE」より(DMM GAMES/NITRO PLUS)

十五振りの刀剣男士が戦国乱世で合戦を繰り広げるアクションゲームソフト〈刀剣乱舞無双〉の公式ノベライズ。華麗な戦の数々が小説になってよみがえる。巻末には本書だけのオリジナルストーリーも。カバーイラストは『十二国記』等で人気の山田章博さんによる描き下ろしです。三日月宗近役の声優・鳥海浩輔さん推薦。

***

ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件 橋本治

橋本治さんの青春ミステリーの傑作がついに復刊しました。
「僕、分ったんです。人を探るということは、実は、それと同じ分だけ、自分自身を探るということが必要なんだということに。これが僕の探偵法、だったのです──」1980年代、東京、東大出のイラストレーター・田原高太郎が、鬼頭家で起こった殺人事件の謎を解く。

最後に、2022年に重版した作品

いかがでしたか。気になる本がありましたら、ぜひお近くの書店またはオンライン書店にてお買い求めください。

今年も一年ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

【今年刊行した本を振り返る2022】

この記事が参加している募集

振り返りnote

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

更新のお知らせや最新情報はTwitterで発信しています。ぜひフォローしてください!