京都の名料理人が綴る、食と自然への讃歌! 中東久雄『自然を喰む 草喰なかひがしの食べ暦』3月25日(金)発売
この本について
毎日山で摘み取った季節の草花や旬の野菜の声を聞きながら、貴重な命を未来へ繋いでいくこと四半世紀──全国の食通が憧れ「京都で最も予約の取れない店」と言われる日本料理店「草喰なかひがし」。その店主が「食」と「自然」への讃歌を綴ったエッセイが本になりました。
《人生百年時代と言われています。現代人はいま何を食べているのか、これから何を食べるのか、何のために食べるのか。(略)食材はすべて自然の恵みからの賜り物、根を絶やすことなく、感謝と報恩の気持ちをもって遥かなる未来へと繋いでいくことが人間に与えられた使命であると思っています。(略)「草喰なかひがし」は今年(二〇二二年)開店二十五周年を迎え、小生七十、古来稀と相成りました。百歳まであと何食食べられることか。一日三食、一年千九十五食、 三十年で三万二千八百五十食。身体が欲する食事をいただけるよう、日々精進していきたいと思 います。───本書「あとがき」より》
◯書き下ろしエッセイの第一部と「味の手帖」の人気連載を収めた第二部からなる構成
◯随所にちりばめられた藤枝リュウジさんの挿絵が温かい
◯写真家のHAL KUZUYAさんが撮り下ろした「なかひがし」の四季を口絵に収録
◯巻末には「dancyu」元編集長の神田久幸さんの寄稿
目次
まえがきに代えて──草喰なかひがしへの道案内
第一部 大自然に抱かれて
縄文人に学ぶ/兄と弟子・長男と次男/大原三千里の 旅/味覚の芽吹き ほか19 篇
第二部 食の歳時記
〈一月〉新春の野あそび/食卓は出会いのドラマ ほか
〈二月〉冬も楽しい/味の慕情 ほか
〈三月〉春ひとつ/春の苦味 ほか
〈四月〉草喰なかひがし開店/一花五葉を開く ほか
〈五月〉私の鯉は日本晴れ/新緑の風 ほか
〈六月〉瑞穂の国の国支度/ウォーター・ウォンテッド ほか
〈七月〉長刀鉾のくじ取らず/朝露に紫輝く王様 ほか
〈八月〉六道参りでご苦労さん/くわばら くわばら ほか
〈九月〉十五夜に祈りをこめて/澄む秋・芋名月
〈十月〉瑞穂の国の収穫祭/葡萄と酵母に感謝 ほか
〈十一月〉口切りの茶事/お竈さんにいただきます ほか
〈十二月〉太陽に感謝するクリスマス/千秋楽無事 ほか 全 46 篇
大原で育まれている農家支援の輪 神田久幸
あとがき
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中東久雄『自然を喰む 草喰なかひがしの食べ暦』
2022年3月25日(金)発売
体裁:四六判/本文240ページ+口絵8ページ
定価:1,870 円(税込)
発行:ホーム社/発売:集英社
ISBN:978-4-8342-5355-9
装幀/本文レイアウト:松田行正+杉本聖士
装画・挿絵:藤枝リュウジ
口絵写真:HAL KUZUYA
電子版:2022年4月28日配信予定
著者プロフィール
中東久雄(なかひがし・ひさお)
1952年京都生まれ。生家は京都洛北の料理旅館「美山荘」。摘草料理を考案した兄吉次のもとで料理を担当。美山荘料理長を経て、97年に銀閣寺そばに「草喰 なかひがし」を開店。看板に掲げる「お竈はんの御飯に炭火の肴と山野草」を求めて、全国からの来店客が絶えない店。農水省「料理マスターズ」2012年ブロンズ賞、17年同シルバー賞受賞。16年には京都和食文化賞受賞。著書に『草菜根──そしてご飯で、ごちそうさん』(文化出版局)『おいしいとはどういうことか』(幻冬舎新書)がある。