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日本通の著者による、全米大絶賛のノンストップ・スリラー第2弾 バリー・ランセット著/白石朗訳『トーキョー・キル』11月25日(金)発売

『ジャパンタウン』に続く〈私立探偵ジム・ブローディ〉シリーズ第2弾
アメリカ私立探偵作家クラブ賞(シェイマス賞)最優秀長篇賞最終候補作
フォーブス誌のアジア諸国首脳の必読書に選定

あらすじ

「生命に危険を感じて怯えた三浦晃がわたしたちの事務所のドアを叩いた時点で、すでに死者は八人を数えていた」──休暇を娘と過ごすために日本に戻っていたジム・ブローディのもとに老人が現れ、命を狙われているので身辺警護をしてほしいという。男は旧日本陸軍の兵士で、すでに戦友二人が殺されており、その手口は中国の秘密結社のものと思われるという。

一方ブローディは、高名な禅僧にして絵師である仙厓義梵(1750-1837、代表作「○△□図」)の幻の逸品の行方を追っていた。捜査を進めていくうちに、一見異なるこの二つの出来事が、実は第二次世界大戦中の日中間の秘められた歴史とつながっていることが判明する……。

横浜中華街、フロリダ、バルバドスと各地を縦横に駆け巡り、知られざる日中戦争の歴史の闇に迫っていく──

英語版の書評より

芸術、社会問題、文化そして戦争──社会を形作り、また破壊するすべての要素が、バリー・ランセットが描くスリル満点の小説の第二作に結実している。……ランセットは『トーキョー・キル』で波に乗り続ける ──ニューヨークタイムズ/AP

『トーキョー・キル』は何といっても優れたミステリーであり、その卓越した物語性ゆえに独立した読み物として成立している。だが、四半世紀以上日本で暮らしたランセットは、今日の緊張に満ちた状況に関する日中関係についての微妙な解釈も示している ──フォーブス誌

杉江松恋さん「解説」より

『トーキョー・キル』では先の戦争という歴史的過去を背景に置くことで、作中の事件が現実と接続しているような感覚を読者に味わわせている。そうした時間軸の計算、読者に作中世界を現実に近いものとして味わわせる技こそがランセットの奥義なのである。描かれているものは紛れもない現実なのに、どこか異世界を見せられているような浮世離れした感じがある。それがランセットの不思議な犯罪小説、またとない物語だ。唯一無二の主人公ジム・ブローディの背中に隠れて、恐々と世界をのぞき込む。

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書誌情報

バリー・ランセット著/白石朗訳『トーキョー・キル』
2022年11月25日(金)発売
定価:3,300円(10%税込)
発行:ホーム社/発売:集英社
体裁:四六判ハードカバー448P
ISBN:978-4-8342-5366-5
電子書籍:同時発売

著者:バリー・ランセット

バリー・ランセット(Barry Lancet)
アメリカ合衆国オハイオ州シンシナティ生まれ。4歳の時、カリフォルニア州ロサンゼルスへ。UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で2年間心理学を学んだ後、UCB(カリフォルニア大学バークレー校)に転校し英文学の学位を取得。アメリカでさまざまな仕事をした後、講談社インターナショナルに入社。25年間にわたって、美術、工芸、歴史、料理、社会学、小説、詩、東洋哲学など、多くのテーマに関する本を編集。帰国後、東京で生まれ育った私立探偵ジム・ブローディを主人公とするミステリ・シリーズを執筆。第1作の『ジャパンタウン』(2013)は、バリー賞優秀新人賞などを受賞したほか、「サスペンスマガジン」誌の最優秀デビュー作品の一つに選ばれた。続く2作目『トーキョー・キル』(2014)は、アメリカ私立探偵作家クラブのシェイマス賞の最優秀長篇賞にノミネートされ、「フォーブス」誌のアジア諸国首脳の必読書として選ばれる。同シリーズは、第3作『Pacific Burn』(2016)、第4作『The Spy Across the Table』(2017)のほか、短篇「Three-Star Sushi」(2018)がある。
Twitter: @barrylancet

訳者:白石朗

白石朗(しらいし・ろう)
1959年生まれ。英米小説翻訳家。早稲田大学第一文学部卒。主な訳書に、バリー・ランセット『ジャパンタウン』、スティーヴン・キング『ドクター・スリープ』『アウトサイダー』、ジョー・ヒル『ファイアマン』、ジョン・グリシャム『法律事務所』、ネルソン・デミル『王者のゲーム』、パトリシア・ハイスミス『見知らぬ乗客』、ジェイムズ・ヒルトン『チップス先生、さようなら』、イアン・フレミング『007/カジノ・ロワイヤル』、ジーン・アウル『エイラ地上の旅人5 マンモス・ハンター』『エイラ地上の旅人6 故郷の岩屋』など多数。
Twitter: @R_SRIS

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