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千早茜「なみまの わるい食べもの」

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一度読んだらクセになる味わい。直木賞作家にして稀代の食いしん坊、千早茜の人気エッセイ「わるたべ」シリーズ最新作。定期連載化にあたってマガジン名を「なみまの わるい食べもの」に改称…
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記事一覧

グレーの食べもの 千早茜「なみまの わるい食べもの」#18【最終回】

[第2・4水曜日更新 はじめから読む] illustration:北澤平祐  ひとりでこつこつ書いてい…

トロフィードーナツ 千早茜「なみまの わるい食べもの」#17

[第2・4水曜日更新 はじめから読む] illustration:北澤平祐  憧れていたのに、食べてみ…

初めての 千早茜「なみまの わるい食べもの」#16

[第2・4水曜日更新 はじめから読む] illustration:北澤平祐  子供の頃から好きで、いま…

砂の逆襲 千早茜「なみまの わるい食べもの」#15

[第2・4水曜日更新 はじめから読む] illustration:北澤平祐  ウリ科の力を実感した夏だ…

艶バター 千早茜「なみまの わるい食べもの」#14

[第2・4水曜日更新 はじめから読む] illustration:北澤平祐  洋のコース料理において、…

だんごエンターテインメント 千早茜「なみまの わるい食べもの」#13

[第2・4水曜日更新 はじめから読む] illustration:北澤平祐  不測の事態にとても弱い。…

眠る人 千早茜「なみまの わるい食べもの」#12

[第2・4水曜日更新 はじめから読む] illustration:北澤平祐  七、八年ほど前のことだ。眠る人を見た。  家の寝室でも、通勤電車でも、公園の日当たりの良いベンチでもない。その人と私の間には、焼かれた分厚い肉があった。もう焼きたてではなかったが、カットされた断面はまだうっすらと赤く、皿では肉汁と脂が光っていた。  当時、流行っていた熟成肉の専門店だった。それも、わりと高級めの。壁の一面は冷蔵庫になっていて、まんべんなく脂肪のさした、一抱えほどもある肉塊がごんご

韓国のスプーン 千早茜「なみまの わるい食べもの」#11

[第2・4水曜日更新 はじめから読む] illustration:北澤平祐  傷痕をめぐる十の短編が入…

退屈しない飴 千早茜「なみまの わるい食べもの」#10

[第2・4水曜日更新 はじめから読む] illustration:北澤平祐  口寂しい、という感覚をい…

呪いの真実 千早茜「なみまの わるい食べもの」#9

[第2・4水曜日更新 はじめから読む] illustration:北澤平祐  桜もとうに散った四月の末…

姫と騎士修行(後編) 千早茜「なみまの わるい食べもの」#8

[第2・4水曜日更新 はじめから読む] illustration:北澤平祐  デビュー戦当日は狼煙をあ…

姫と騎士修行(前編) 千早茜「なみまの わるい食べもの」#7

[第2・4水曜日更新 はじめから読む] illustration:北澤平祐  年に数回、妹に会いにいく…

愉快などら猫 千早茜「なみまの わるい食べもの」#6

[第2・4水曜日更新 はじめから読む] illustration:北澤平祐  去年の暮れに、小さな家族…

白雪姫の歯形 千早茜「なみまの わるい食べもの」#5

[第2・4水曜日更新 はじめから読む] illustration:北澤平祐  秋になると、長野から林檎たちがやってくる。  お世話になっている先輩作家のYさんが送ってくれるのだ。金具で封をした頑丈な段ボール箱が届くと「来たな」と歯がうずく。林檎は毎年、とても大きい。林檎といえば『白雪姫』だが、林檎売りの老婆をよそおった王妃が手提げの籠に入れるとしても三個が限界だろうという大きさだ。  箱にずらりと並んだ立派な林檎を目におさめ、ひとつを手に取り、布巾でキュッキュッとみがく。