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第18話 クラウドファンディングへ!|ほしおさなえ「10年かけて本づくりについて考えてみた」

【140字小説集クラウドファンディング 目標達成!】
2022年の10月27日、「文字・活字文化の日」にスタートした140字小説集のクラウドファンディングは、無事最初の目標の100万円、そしてストレッチゴールの180万円を達成し、1月26日に募集を終了いたしました。
あたたかいご支援をいただき、ありがとうございました。
140字小説集「言葉の窓」の完成を楽しみにお待ちください!
https://motion-gallery.net/projects/kotobanomado

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活版印刷や和紙など古い技術を題材にした小説を手掛ける作家・ほしおさなえが、独自の活動として10年間ツイッターに発表し続けてきた140字小説。これをなんとか和紙と活字で本にできないか? 自主制作本刊行に向けての模索をリアルタイムで綴る記録エッセイ。
illustration/design 酒井草平(九ポ堂)

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1 資金をめぐるあれこれ

 つるぎ堂での試し刷りを終え、いよいよ本刷りがスタートすることになりました。ここからは、本格的に本作りの作業にはいっていきます。
 そして、作業の開始に先駆けて、もうひとつ大きな課題がありました。制作資金です。この企画は完全にわたしの自主制作で、どこからも資金の提供はありません。
 それで企画当初から、クラウドファンディングを実施しようと考えていました。資金調達ということもありますが、企画を広めることが大きな目的です。この本の場合、出来上がったものの魅力ももちろん大事ですが、本作りの過程を共有することにこそ意味があるのではないかと感じていたからです。
 このエッセイもそうした目的ではじめたものですが、ツイッター、エッセイの読者以外の人たちに情報を広めるためにも、クラウドファンディングが有効だと考えていました。

  実は、これまでの140字小説活版カードも三日月堂グッズも、どれも自主制作です。
 最初に活版カードを作ったときは試作品のつもりでしたし、販売までは考えていませんでした。でも、出来上がったものの写真をネットで公開すると興味を持ってくれる人もいて、販売してみようかと思い立ちました。
 ちょうど、大学でわたしの小説創作の講座を取った学生たちが、創作の同人誌「ほしのたね」を作り、文学フリマで販売する計画を立てていたところでした。いちおう引率として自分も現場を見に行こうとは思っていましたが、「ほしのたね」のブースのまわりでうろうろするのは、先生主導のような印象を与えてよろしくありません。
 それなら、わたしはわたしでブースを出してなにか売れば良いのではないか。それまでも自費出版の詩集なども出していましたし、「ほしお本」なる謎のマンガ冊子を出したこともありました。わたしのペンネームの由来でもあり、いまもTwitterのアイコンとして存在しているキャラクターほしおくんの日常を描いたマンガです(いま考えるとなぜこんなものを作ったのか謎なのですが、わたしが書いた唯一のマンガで20ページの薄い本で、コミケで販売しました)。

ほしお本
ほしお本の中身

 でも、ほしお本はもう数冊しかありませんでしたし、過去作で出るのも納得がいかない。それならこの活版カードを売ろう! と思ったのです(無謀)。

 このときに問題だったのが、カードの制作費と価格の設定でした。
 最初のカードの制作費はたしか100枚で10,000円くらい。1枚100円くらいの計算です。制作枚数を増やせば単価は下がりますが、果たしてどれだけ売れるのか……?
 名刺といえば、タダで交換するもの。また、同じサイズのショップカードなどもよく見かけますが、どんなに素敵なデザインで、素敵な紙に印刷されていても、有料のショップカードなんてありません。この活版カードも名刺サイズですし、そもそも売り物と思われないかもしれないのです。
 でも1枚につき100円の制作費がかかっているわけで、タダで配るというわけにはいきません。ブースを出すにもお金がかかりますし、もろもろの費用を考えたら1枚100円では赤字になってしまいます。せめて140字小説と合わせて140円にはしたい。しかし、こんな小さなカードにお金を払ってくれる人がいるのでしょうか?

 活版印刷が新聞・雑誌で紹介されたり、活版ブームもあったりで、いまは活版印刷の知名度も上がり、活版=高価と認知されるようになりました。でも、最初のカードを作った2013年の時点では「活版印刷ってなんですか?」と訊かれることも多く、なぜ高いのかも説明しないとなかなかわかってもらえなかったのです。
 売るにしても、とにかく1枚だけじゃ話にならない! 当時のわたしはなぜかそう考え、5枚セットを作ろうと思い立ちました。1枚で140円より、5枚セットで700円の方が商品らしく見えるはず! そう考えたのです(いま思えば、どうしてそう考えたのかも謎ですが)。

 


2 赤字は出さない!

 話は変わりますが、実は、最初に作った「140字小説その1」のカードは、九ポ堂にそのときあった活字を組んで印刷しています。
 九ポ堂はもともと印刷所ではなく、個人の趣味として活版印刷をおこなっていた酒井勝郎さん(現在の九ポ堂の酒井草平さんの祖父)が残した活字や印刷機を活かした個人工房です。活字もかなりそろっていますが、さまざまな活字店の文字が混ざっているため、字形はまちまちです。そのため、この「140字小説その1」には、同じ「の」でも少し形が違うものが混在したりしています。
 また、さまざまな印刷所から集められているため、高さが微妙に異なる活字が混ざっていました。ほんとうに微妙な違いですが、印刷するとその文字だけ濃く出たり、薄くなったりしてしまいます。
 活字というのは本来消耗品で、かつて活版印刷で本が刷られていたころは、いったん組んだ活字は紙型を取ったあとは解版され、鋳造にまわされていました。あらたな活字として鋳込まれ、再利用されていたわけです。
 なぜなら、活字は意外ともろいので、落としたりすればすぐに欠けてしまいますし、使い続ければ摩耗して、シャープな線が出なくなり、字の輪郭も崩れていきます。そのため、同じ活字を何度も使用することは想定されていないのです。
 その1のカードはそれでもあえて古い活字で刷ってみようということで、活字の底にテープを貼って高さを調節するなど、草平さんが苦労して刷ってくれたものでした。
 しかし、これからさらに4種類のカードを作るとなると、この方法は手間がかかりすぎます。かつて本を刷っていたときと同じように新品の活字を使った方が仕上がりはきれいですし、作業負担も少なくてすみます。
 それで、その2のカードからは全文字分、新品の活字を購入することになりました。その活字はわたしが購入したものとして、結束して九ポ堂で保管してもらい、増刷があれば2回目からは活字代はかからないというお約束です。言ってみれば「活字キープ」状態。
 しかし、なにしろ140字小説なので、活字も140個必要です。つまり、1種類につき活字140個を購入しなければなりません。
 1個ずつ活字を売ってくれるお店なんてないのでは、と思っていたのですが、酒井さんから台東区の大栄活字社なら1個単位で買える、しかも原稿を渡すとその順番通りになっているものを送ってくれる、というお話を聞き、活字は大栄活字社で購入することが決まりました。

 制作費は、今回は名刺面の印刷がないこともあり、活字購入分を含めて100枚印刷でおよそ10,000円。名刺面を刷ってしまったカードは使えないので、これを5種類刷ることになります(その1のカードはすでに活字があるので増刷扱い)。
 140字小説を5編ですから、文字数は700字。普通に印刷するなら、冊子にするまでもなく、チラシの片面印刷で済んでしまうような文字数です。300枚印刷しても数千円しかかからない。モノクロだし100枚ならコピーだっていい。
 しかし、活版印刷を選ぶことによって、そこに50,000円ほどのお金をかけることになります。単なる趣味にこんなにお金をかけていいのか! 自問自答をした末、とにかく赤字を出さない! と決意し制作を進めることにしました。
 5枚セット700円が70セット売れれば制作費とはほぼトントンです。でも70セット? そんなに売れるのか? どう考えても無理な気がしてきます。
 いや、それならカード5枚むき出しで売るんじゃなくて、なんかかわいい袋に入れよう。かわいい袋のパワーで売り上げアップを図ろう! という思いつきで、市販のかわいいポチ袋をおまけにつけることにしました。
 そして、予告もなく突然5枚セットを作って文学フリマの会場に持っていってもどうにもならないと思い、ブログやTwitterに活版印刷でカードを作ったことを投稿し、ほかの4つのお話選びも、フォロワーの皆さんの意見を募集することにしました。これまでの140字小説のなかで記憶に残っているものをあげてもらう、という形です。
 何人かの方からこのお話が好き、記憶に残っている、というご意見をいただき、残りの4つのお話を決定しました。

 結局、文学フリマでは、5枚セットが50セットくらい売れました。その後、布小物作家の妹の作った布のケースをつけたものを特装版、カードのみを通常版として、通販で販売をはじめました(そのころはminneのようなハンドメイド作品を販売するサイトも知らず、個人のブログで公開し、代金は銀行口座に振り込んでもらう、というめちゃくちゃアナログなシステムでした)。販売するやいなや、特装版の20セットはあっという間に完売し、通常版の方もぼちぼち売れて、とりあえずトントンまではもっていくことができました。
 買ってくださった方からの評判はとてもよく、第2期も作ることに。今度は印刷を担当してくれている九ポ堂デザインのポチ袋をおまけにつけることになりました。
 その後も、第3期、第4期と、新しいカード5枚を作るたびに、ほかのジャンルのクリエイターと組んで必ず特装版を作り、小部数生産でも赤字にはしないという方針で活動を続けてきたのです。
 また、制作をつづけるうちに文学フリマだけでなく、「活版TOKYO」という活版関係のイベントにも参加するようになり、値段に納得して買ってくださる方が増え、黒字も以前より増えていきました。

 140字小説カード以外にも、「活版印刷三日月堂」シリーズを書き始めてから、「星の栞」や「桐一葉コースター」など、三日月堂グッズも作るようになりました。こちらも小部数ではありましたが、イベントなどでは確実に売れ、こちらも赤字を出すことなく細々と続けていました。
 さらに、三日月堂第4巻の執筆中に印刷博物館からコラボ企画展のお話が来たときに、展示だけではなくお話に登場する三日月堂グッズの種類を増やし、その場で販売しようと考えたのです。
 そのときに作ったのが、「星空館の星座早見」や豆本作家・赤井都さんによる「貝殻の豆本」、すべて活字組版で印刷した番外編小冊子「星と暗闇」といったグッズです。いずれも栞やコースターに比べて手が込んでいて、制作費用もかなりかかるものばかりでしたが、「三日月堂シリーズの読者に活版印刷の実物を見てもらいたい」という気持ちもあって、チャレンジすることにしました。

 とはいえ、こちらもすべて自主制作のグッズだったので踏み切るのにはかなりの覚悟が必要でした。そんな時に後押しになったのが次の三点です。
 一点目は、印刷博物館のミュージアムショップで最初にある程度の数の商品を買い上げてくれることになっていたこと。
 二点目は、グッズのひとつである番外編小冊子を、ワークショップ用に印刷博物館が、三日月堂シリーズの読者プレゼント用にポプラ社が、それぞれ数十部買い上げてくれることになっていたこと。
 三点目は、印刷博物館で、コラボ展と同時期に「天文学と印刷」という大きな企画展を開催することになっていて、かなりの集客も見込めそうだったこと。
 このような経緯もあり新しいグッズを制作することは決まりましたが、ではどれくらい作ればいいのか検討しなければいけません。どれほど売れるのか正直見当もつかなかったのですが、星座早見も小冊子もある程度の部数を刷らないと制作費が高くつき、価格も高くなりすぎるため、思い切って多めに作ることにしました。初期費用はかなりかかりましたが、予想以上に売り上げもよく、活版カードも三日月堂グッズも何度も増刷を重ね、黒字を出すことができました。

 


3 作ることと届けること

 これまでグッズ制作を続けてきて、考えていたことがあります。
 もの作りは大変ですが、とても楽しいことです。同人誌もそうですが、内容やデザインを考え、完成度を上げる、そのこと自体がとても楽しいのです。
 しかし実は、作ることより届けることの方がむずかしいのです。どんなに良いものを作っても、うまく告知しなければどこにも届きません。
 商業出版では出版社や取次が全国の書店に本を届けてくれますが、自主制作の品物はそういうわけにはいきません。自分で告知し、商品を届けなくてはならない。それは、良い作品を作ることとはまったく別の力が必要で、たいへんむずかしいことです。「自分にとって良いもの」ではなく、「人が欲しいと思うもの」を作らなければならないからです。
 作り手がそういう心配をすべきではないと感じる人もいるかもしれないですが、売れなくても良いものを作ればいい、というのは、ものを作る上での責任を果たしていないのではないか、と思うのです。作品を形にする上で力を貸してくれた人たちに対しても、工賃を払えば良いというものではなく、その仕事を多くの人に届けることで、初めて責任を果たしたことになるような気がします。
 ですので、わたし個人の活動だけでなく、教え子たちの同人誌「ほしのたね」にしても、今年スタートした「星々」の雑誌にしても、いつも「売れるものを作りましょう。売れるものにする工夫をしましょう」という態度で臨んでいます。
 と言っても、自主活動ですから、そのために自分が作りたいと思わないものを作るというのはおかしなことです。そんなことはやりたくないし、そもそもできません。つまり、「自分が作りたいもの」=「人が欲しいと思うもの」という状態が成り立ったときに、うまくいくというだけのことなのかもしれません。

 活版カードを作りはじめたのは、活版TOKYOなどのイベントもあり、人々が活版印刷というものに関心を持ち始めた時期でした。三日月堂グッズもその流れのなかで作りはじめ、コラボ企画展という素晴らしい機会もありました。活版の商品に関心を持っている方が集まる機会があったからこそ、多くの方に商品を手にとっていただくことができました。
 しかし、今回は状況が違います。企画展があるわけでもなく、イベント開催が難しい時期が続いたため、活版TOKYOも次にいつできるかわからない状況です。世の中の状況も思わしくありません。感染症、戦争、不況と良くない状況が続き、皆あかるい展望を持てずにいます。楽しいことで盛りあがるということ自体、むずかしい状況です。
 さらに、140字小説本はこれまでのグッズにくらべて段違いの制作費がかかり、価格も高くなります。最近はだいぶ規制も緩和され、イベントもにぎわってきていますが、いまそこに出して売れるか、と問われたら、自信が持てません。
 それでも本の作成の目処めどがたち、そろそろ制作費が必要になってきます。クラウドファンディングもスタートを考えなければならない時期です。
 しかしとにかく自主制作なので、手続きからページ作りまですべて自分でおこなわなければなりません。そしてなにより大変なのが、本の価格設定!
 すべての材料費・制作費の見積もりを取り、赤字が出ないように価格を決めなければならないのです。夏から秋にかけて本の執筆でいっぱいいっぱいで、なかなかその準備まで手がまわらずにいました。

 


4 文字・活字文化の日

 そんなとき突然、その話は舞いこんできました。
 埼玉新聞から「10月27日の『文字・活字文化の日』に、新聞内で大きな特集ページを組むので、インタビューをお願いしたい」という依頼があったのです。文字・活字文化の日……? そんなものがあったとは知りませんでしたが、活字にまつわるものならぜひ協力したいと考え、記者の方と会うことになりました。
 当日、てっきりそこで小一時間インタビューにお答えすれば良いものだと思って出かけていくと、なんとその日は純粋な打ち合わせ。わたしが予想していたより大きな記事になるようで、まずはどんな内容にするか相談したい、とのことでした。
 担当は今年入社のピカピカの新入社員・宮本未優さん。「三日月堂を読んでインタビューをお願いしたいと思いました」とのことで、喫茶店にはさらに同部署の男性と実際に記事を書くライターの阿久戸嘉彦さんの3人が待ち受けていました。 
 先方が考えていたのは「紙の本の良さとはなにか」について語り合うという企画でした。ですが、それだけだと抽象的な内容になってしまいそうです。「文字・活字文化の日」の特集ですし、140字小説本企画をからめればもっと具体性のあるお話ができるのではないかと思いました。
 皆さん、わたしの小説は読んでくださっていましたが、わたしの謎の自主活動のことはご存じなかったようで、三日月堂を書くことになったのはそもそも活版カードの活動があったからでうんぬん、と話しはじめると、興味を持ってくださいました。
 ライターの阿久戸さんはわたしと同世代で、活版印刷の記憶もお持ちのよう。話のタネのために持参したこれまでの活版グッズを出すと、活版の思い出話でしばし盛り上がりました。
 それでいつのまにか、この企画の話を中心にした記事にしましょう! という流れになったのです。ちょうど、17話に書いた試し刷りがおこなわれる直前のことで、近々つるぎ堂で試し刷りをおこなう予定だとお話しすると、そちらにも取材がはいることになりました。

 記事が載るのは「文字・活字文化の日」である10月27日。記事を読んだ人の中に関心を持ってくれる人がいるかもしれない、だとしたら、この日までにクラウドファンディングをスタートさせた方が良いのではないか。打ち合わせをしながらそう思いました。
 というより、クラウドファンディングのスタートを「文字・活字文化の日」にするしかないんじゃないか? この日ほどふさわしい日はないように思えました。
 しかし、この打ち合わせが行われたのは9月30日のこと。10月27日にスタートするにはあと1ヶ月もない。その間に用紙代、印刷代、製本代などなどすべての見積もりをとって、販売価格を検討して、クラウドファンディングの手続きをして、紹介の文章も書く?
 クラウドファンディングのプラットフォームは星々のときと同じmotion galleryにするつもりでしたが、家に戻ってから規程を読むと、クラウドファンディング開始の1週間前までに文面まですべて整えなければならないようで、そうなるともう3週間もないわけです。

 は? なに言ってんの? 脳内マネージャーの叱責の声が響きます。
「11月刊の本のゲラもあるし、この連載エッセイの原稿の締め切りもあるし、新作の執筆もあるし、星々の記事のための取材もして、原稿もいくつか書かなければならないんですよ? つるぎ堂の試し刷りの立ち合いもあるし、ただでさえスケジュールは詰め詰めで、週末も休みなし。これ以上仕事を増やせるわけないでしょう? だいたい、そんなに早く見積もりが取れるかわからないし、リターンの設定にお金が絡むから慎重に計算しないといけないし、内容てんこ盛りの企画をコンパクトにまとめなくちゃならないし、来月にまわして落ち着いてやった方が……」

 との声に、いったんはあきらめかけたのですが、しかしこの準備もいつかはしなければならないこと。来月になったら仕事がなくなるというわけでもないし、来月にまわせば来月が苦しくなるだけなのでは……?
 このタイミングでお話が来たということは、文字・活字文化の神さまからのお告げ、いや、ヘタレそうなわたしへの叱咤激励かもしれない。

 というわけで、10月27日にクラウドファンディングをスタートする、と決めました。
 11月刊の本の担当編集者とホーム社のKさんにお願いして、ゲラとエッセイの締め切りを少しずつ延ばしてもらい、本作りに関わる方々に見積もりをお願いするメールを書いて、クラウドファンディングの手続きをはじめたのです。

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連載【10年かけて本づくりについて考えてみた】
毎月第2・4木曜日更新

ほしおさなえ
作家。1964年東京都生まれ。1995年「影をめくるとき」が群像新人文学賞小説部門優秀作に。
小説「活版印刷三日月堂」シリーズ(ポプラ文庫)、「菓子屋横丁月光荘」シリーズ(ハルキ文庫)、「紙屋ふじさき記念館」シリーズ(角川文庫)、『言葉の園のお菓子番』シリーズ(だいわ文庫)、『金継ぎの家 あたたかなしずくたち』(幻冬舎文庫)、『三ノ池植物園標本室(上・下)』(ちくま文庫)、『東京のぼる坂くだる坂』(筑摩書房)、児童書「ものだま探偵団」シリーズ(徳間書店)など。
Twitter:@hoshio_s

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