#02 パフェの見つけ方 ~そのパフェに、熱量はあるか?~ 斧屋「ひとりパフェ活のすすめ」
「お父さん、最近なんだかイキイキしてない?」「主任、朝から楽しそう……」それ、パフェのおかげです! 趣味がない大人、第二の趣味がほしい大人に、日本で唯一のパフェ評論家・斧屋が全力でプレゼンする「おとなのパフェ活」指南。さあ、あなたも人生を豊かにする「ひとりパフェ活」はじめませんか。
[毎月第1・3金曜日更新 はじめから読む]
※本連載は小社より単行本として刊行される予定です。
※書籍化にあたって一部のみ公開しています。
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パフェ活動をはじめるにあたって、パフェのお店をどうやって探せばいいのか、たくさんのパフェの中からどれを選べばいいのか、悩むかもしれません。
パフェを見つける効率的な手段はインスタグラム(*1)です。たとえば「#パフェ」で検索すると200万を超える画像が表示され、毎日数千件ずつ増えています。これだとさすがに多すぎて探しづらいので、エリアで検索すると見つけやすいです。①「#エリア名+カフェ」の中からパフェの画像を見つけるか、②「#エリア名+パフェ」で検索するとよいでしょう(例:「#銀座カフェ」「#銀座パフェ」)。①はカフェの画像すべてが表示されてしまいますが、意外とパフェ画像の割合も高く、見つかりやすいです。②は逆に件数は少なくなりますが、手っ取り早く見つけるにはよい方法です。
さて、このように探していくと、自分が探したいエリアのパフェに詳しいアカウントがきっと見つかります。パフェやスイーツを食べ歩いているアカウントは、それぞれ得意とする分野(ホテルの高級なパフェを回るとか、新しいお店をいち早く紹介するとか)やエリアがあります。その特徴を覚えながら、いくつかのアカウントをフォローしておくと役に立つでしょう。
パフェを提供するお店も、インスタグラムで公式アカウントを運用していることが多いです。公式の情報で、注目すべきポイントについて書いておきましょう。
① パフェの全体が見える画像か
パフェを上からしか撮らなかったり、全体(特に下の方)が写っていなかったりするパフェには要注意です。グラス上部を飾ることだけに力の入った、バランスの悪いパフェの恐れがあるからです。
② 中身の説明をしているか、そこに熱量があるか
パフェの構成に工夫を凝らしているお店は、そのこだわりを伝えたいという気持ちがあふれ、パフェの中身について熱量の高い説明をしていることが多いです(*2)。たとえば、京橋千疋屋で16時以降に提供されている夜限定パフェを公式ページで調べてみましょう。パフェの中身の細かい構成図に加え、毎回そのパフェに込められた思いや意味が詳細に語られていて、まるで舞台作品のパンフレットを読んでいるかのような気分になります。
こんな感じで、パフェの人気があるお店、パフェに自信があるお店がだんだんわかってくるはずです。自分好みのお店かどうかは、足を運んで確かめて。
*1 画像の投稿を主目的としたSNSであるインスタグラムとパフェの相性はよく、パフェ人気と「インスタ映え」は密接な関係にあります。「映える」被写体としてパフェが適していることは間違いありません。ただし、パフェの魅力は見た目だけではありません。経験を積めば、見た目だけではないパフェかどうかが、パフェの見た目でわかるようになります。
*2 パフェの中身についての細かい情報を事前に見てから食べるか、食べてから見るか。見てから食べた方が素材の味をよく理解できますが、食べてから見るとクイズの答え合わせのような楽しみを味わえます(さらに詳しくは書籍『パフェが一番エラい。』を読んでね)。
連載【ひとりパフェ活のすすめ】
毎月第1・3金曜日更新
斧屋(おのや)
パフェ評論家、ライター。東京大学文学部卒業。パフェの魅力を多くの人に伝えるために、雑誌、配信チャンネル、ラジオ、トークイベント、テレビなどで活動中。パフェの魅力を探究するコミュニティ「パフェ大学」主宰。著書に『パフェ本』『パフェが一番エラい。』がある。
Twitter: @onoyax