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第14回 2023夏の準備と、お墓掃除は楽しい! 地曳いく子「日日是混乱2 ハッピーレイヤード大作戦!」

混乱の日々の中でも、小さなハッピーをミルフィーユのように積み重ねていきたい。BBAの自由なファッション&日常を数センチ豊かにするヒントを、スタイリスト・地曳いく子が綴ります。
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photo:地曳いく子/design:アルビレオ


気がつけば夏至も過ぎ、今年もあと半分。本当に月日が流れるのが速く感じます。近頃つくづく実感しているのですが、先のことを考えてもわからない。とりあえず今日この時を楽しく感謝して生きていこうと思っています。

ベランダのミニトマトも色づきました。

癖毛でボリュームヘアは私のチャームポイント

先日、ヘアケアについて、取材の申し込みを受けました。内容は、私の多くて癖毛な髪質のお悩み(!)を解決するためのドライヤー選び、といったことでした。

「えっ? 私の癖毛とか髪が多いことって、他の方から見たらお悩みなの?」とびっくりしました。私、結構この髪質好きなんですけれど。

確かに年齢を重ねるごとに前髪などにうねりが出てきましたし、髪の量が多いので、毎回プールの後に髪を乾かすのは大変です。

それでここしばらくは、癖毛を生かしたショートにしています。プールの更衣室に備え付けのドライヤーでハンドドライしてもなんとかなるヘアスタイルに、行きつけの美容室TWIGGY.でカットしてもらっています。

時代は変わったと言っても、みんな同じような髪型、歳をとってもまっすぐや綺麗にカールしているヘアスタイル、「いわゆる画一的な美」が求められているのかなあと思いました。

周りからの同調圧力に惑わされず、好きでやっているならどんなヘアスタイルでも良いと思います。私は自分の癖毛、大好きです。

好きこそファッション

以前、東京都現代美術館で開催されていたディオール展(クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ/2022年12月21日~2023年5月28日)、そのハイエンドなファッションの美しさに圧倒されると同時に、やはりこれは選ばれた階級の人たちのファッションなんだなと実感しました。感動と同時に自分を思い知り、ため息しか出ず、現実を痛感してしまいました。

そんな時に、私が映画館で見逃していた映画『ミセス・ハリス、パリへ行く』がアマゾンプライムで見られると聞き、早速見てみました。

戦争から帰らない夫を待ちながら、ロンドンで家政婦をして、細々と生計を立てて暮らしているミセス・ハリス。彼女が掃除に向かったお宅でたまたま出会った一着のオートクチュールドレス。あまりの美しさに息を呑んだ彼女は、そのドレスを作りに、パリのクリスチャン・ディオールのアトリエに行こうと決意してお金を貯めます。当時、一部のハイクラスな人しか手に入れることができなかったオートクチュールドレス、彼女は見下されながらも諦めません。私が忘れかけ諦めかけていた「ファッションが好き!」という情熱を思い出させてくれました。やがて彼女の情熱は老舗メゾンのあり方にすら影響を与えます。

ディオール展を見た方も見逃した方も、ぜひご覧になってください。「ファッションが好き」に年齢も階級もないと実感させてくれます。

2023快適な下着

東京はまだ梅雨明けしていませんが、真夏のように蒸し暑い日々が続いています。で、やってきました「ブラさえつけたくない暑い日々」。

今年気になったのは、通販で買ったルシアンのその名も「肩の負担を解決するノンワイヤーブラ」(参考価格1980円税込)です。肩紐部分が太幅広タイプのメッシュ素材になっていて肩に食い込まず、ずれにくい。軽い素材なので圧迫感も感じにくい優れものです。しかも消臭加工素材使用で気になる汗の匂い対策も。お揃いの色でセットアップになるショーツ(参考価格990円税込)もあります。メッシュ素材でジメジメした気候でも蒸れません。軽くてすぐに乾くので旅行にも便利ですね。

もう一つ、気温が上がると急にスイッチオンする電車やレストランなどの冷房問題がありますよね。ヘビロテしているのが、ユニクロのMame Kurogouchiのブラトップ(エアリズムプランジブラキャミソール)、今年の新色ネイビーは黒を身につけたくない気分の時に嬉しい大人色です。

近頃、ジムのロッカールームでもつけている方をよく見かけるMameのブラトップは、ノンワイヤーなのに程よくバストをサポートしてくれて胸元のカットもキレイ。暑い夏に着たい襟元が開いた服でもOKです。

昨日もロッカールームで「最近ブラトップばかり着ている! 大枚はたいて買った補正下着は全部捨てた」と、話しているお姉様方がいらっしゃり、思わず「私も全部捨てました」と会話に割りこんでしまいました。

冷房で冷えやすいお腹や背中を守ってくれるブラトップ、流石さすがに「着ていない時より涼しい」とまではいきませんが、汗をかいてもすぐに乾くので快適です。同じくユニクロ×Mameの夏の新作ショーツも、紙のように軽いメッシュのブルーを買ってヘビロテ中です。ショーツはサイズが小さめに作られているのでワンサイズ大きめを買っています。暑い夏にきつめのショーツは辛いですから。

お墓掃除は楽しい!

少し前のことですが、5月の連休中、私は久々にお墓参りの旅に出ました。

都内にある地曳家、仙台の渡邉家、東京の郊外にある母方の小向家を、4日かけてお参りに行きました。コロナを理由にお墓参りをサボっていた私でしたが、思い立ったら吉日。法事でもなんでもない日でしたが、「えいっ」と勢いでまわりました。

以前、書籍(『ババアに足りないのは愛! +60からのHappyおしゃれBOOK』槇村さとるさんとの共著、集英社)でも書きましたが、お墓を掃除するのって楽しいです。雑草を取ったりするだけでなく、ブラシやスポンジで汚れを落とし、水をかけて新しい布で拭きあげるとピカピカに。清々すがすがしい気持ちになります。

そんなお墓掃除で活躍するのが百均で買ったブラシやマイクロファイバークロスたち。一通り新調しても数百円で揃えられます。ブラシでこすって苔などの汚れを落としたほうが良いゴツゴツしている石と、ブラシは使わずマイクロファイバークロスで磨きあげるだけで良い、表面は鏡のようにツルツル光る石でできたもの(最近のお墓に多いですね)がありますから、墓石の種類によって使い分けています。お花立てやお線香置きもいったん外して、ピカピカにすると良い感じになります。

何しろ百均ですから、毎回新しいものを真っ黒になるまで使い、そのまま処分しても惜しくはありません。お花やお線香をお供えするのはお掃除後に。きっとご先祖様や両親も喜んでくれている気がします。

東京などでは7月にお盆のお墓参りをなさる方もいらっしゃると思います。お水をかけた後に新しいマイクロファイバークロスで拭きあげるだけでもずいぶん違います。お墓参り前にはお花の用意だけでなく、百均に寄るようになりました。また、お掃除の時に出るゴミ、雑草やお花の包装紙、ボロボロになったマイクロファイバークロスなどをまとめるために、ビニール袋を1枚持って行くと便利です。

夏のトップスを表参道スリードッツで手に入れる

長い間ずっと愛用しているスリードッツ表参道のお店が移転してニューリアルオープンしました。

質の良い黒のコットンTトップスは、毎回買うたびにヘビロテしています。とろけるような肌触りで、先日私の肩に手をかけたおしゃれプレス男子が「なに? この素敵な肌触り!」と叫びをあげたほどの上質さ。

今年は定番黒Tのほか、ロイヤルブルーのサマーニットトップスも手に入れました。普段モノトーンが多い私ですが、きれいな色は着ただけで元気が出ますね。ともに、ちょうど良いクロップト丈、おへそを出したくないオトナ丈です。

Amazonの代引き送り付け詐欺に気をつけて!

先日、クロネコヤマトから宅急便コレクト(代引き)でAmazonの荷物配達予定の連絡が送られてきました。Amazonの支払いはクレジットカード払いかPayPay払いにしているので、代引きはありえない! と思い、Amazonのアプリで注文履歴を確認しました。もちろん注文はしていませんでした。

不審に思い、ネットで、「Amazon送り付け詐欺」で検索するとすぐにヒット。何人かの方が被害に遭われていて、一度代金を払って商品を受け取ってしまうと返金手続きが面倒、宅配便を受け取り拒否するのが一番の対策法だそうです。

いつも荷物を配達してくれるクロネコヤマトのスタッフに「注文した覚えも注文履歴もないし、コレは送り付け詐欺だと思うので受け取りを拒否します」と告げたところ、「ああ、近頃Amazon多いんですよね」とその場で返品できました。値段は5000円から9000円くらいのものが多いらしく、不在時に同居している家族が支払い、受け取ってしまうケースもあるそうです。

実は先週に引き続きこれが2度目。みなさん、身に覚えのない宅配便の代引きは、その場で受け取り拒否にしてください。

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連載【日日是混乱2 ハッピーレイヤード大作戦!】
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地曳いく子(じびき・いくこ)
1959年生まれ。スタイリスト。「non-no」をはじめ、「MORE」「SPUR」「Marisol」「eclat」「Oggi」「FRaU」「クロワッサン」などのファッション誌で30年以上のキャリアを誇る。スタイリングのみならず、洋服のプロデュースからTV、ラジオと幅広く活躍中。著書に『50歳、おしゃれ元年。』『服を買うなら、捨てなさい』『日々是混乱 これが私のニューノーマル』『ババアに足りないのは愛!+60からのHappyおしゃれBOOK』(槇村さとるさんとの共著)『ババア上等! 番外編 地曳いく子のお悩み相談室』など多数。新刊は『60歳は人生の衣替え』。
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