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第13回 さよなら「年相応」。服もバタフライも「自分相応」の時代に 地曳いく子「日日是混乱2 ハッピーレイヤード大作戦!」

混乱の日々の中でも、小さなハッピーをミルフィーユのように積み重ねていきたい。BBAの自由なファッション&日常を数センチ豊かにするヒントを、スタイリスト・地曳いく子が綴ります。
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photo:地曳いく子/design:アルビレオ


「年相応」なんて忘れてOK! 自分相応で楽しい人生を

暖かくなり気分も一新、新しい風を感じるこの頃。ふと考えたことがあります。

今はもう、「年相応の格好」と、あまり考えなくなりましたよね。以前は「50歳、働く女性の私はどんな服を着れば良いのですか?」などという質問をよく受けましたが、はっきり言って、年齢で服装を考えるのは難しくなってきたと思います。

人は本当に人それぞれ。

自分がその服装を好きだと思えば、それが「自分相応」の服なのです。あくまでも自分軸で服を選んで楽しみましょう。

服だけではありません。私が通っている「初めてバタフライ」のクラスには、40、50代から70代まで、色々な世代の方がいます。私をはじめ、皆さん、生まれて初めてバタフライを泳ごうとしている人たちです。

初日は、泳いでいるのか溺れているのかわからないような状態の私でしたが、先週ついにトレーナーに「やっとバタフライらしいものを泳げるようになりましたね」と言われ、「ヤッタァー」とプールの中ではしゃいでしまいました。

そんな私たちですが、皆さんパートナーに「今さらなんでバタフライを泳ぎたいと思ってしまうわけ?」と、やや批判的に尋ねられているそうです。ババアは大人しく家でお茶でも飲んでいろということでしょうか? それには皆さん、「だって楽しいんだもん」と答えているそうです。

60、70歳からバタフライ! 「年相応」と考えれば、プールに行っても、まあ平泳ぎか背泳ぎでのんびり泳いでいるイメージかもしれません、

でも、バタフライ楽しい! 楽しければ何かを始めるのに年齢は関係ありません。私たちバタフライBBAは、「自分相応」で競泳用水着を着てバタフライを楽しんでいるのです。吉永小百合さんもバタフライを泳いでいるそうです。目標は吉永小百合先輩。

皆さんも「自分相応」の楽しい人生を送ってくださいね。

大人のKATEアイシャドウ。これひとつで大人の目元完成

ブラウンのアイシャドウが大好きな私ですが、同じブラウンでも、本当に色々なブラウンがあります。「ブラウンのアイシャドウならたくさん持っているわ」と油断してはいけません。

ブラウンにも微妙な流行りがあり、昔、愛用していたアイシャドウを引っ張り出して付けてみると、なんとなくレトロな顔になってしまいます(控えめに言ってです。はっきり言えば昔の顔)。

ナウなヤング向けのブランドKATE(ケイト)ですが、色々な色の粒々が混ざったKATEのブラウン(KATEギャラクシーモードアイズ BR-1)は、63歳の私がつけても良い感じ。ブラシは、メイクアップアーティストのyukiさんがプロデュースしているアイメイクブラシです。詳しくはこちらから。

ドラッグコスメでも、このメイクブラシを使えば一筆でプロ並みの仕上がりに。直接まぶたに塗る前に、手の甲などで色味を調整してから乗せれば完璧です。お手軽な値段のアイシャドウとプロ級の仕上がりになるブラシでなんだかナウい気持ちと顔になれたら、ハッピーですよね。

Made in Japan! クラフトジンの楽しみ

血糖値が気になるお年頃の私は、担当医からの警告もあり、近頃は大好きなワインや泡、日本酒を控えめにして(まあ、月に何度かの楽しい外食の時にはいただきますが)、主にウイスキーのソーダ割り、いわゆるハイボールを飲むようにしていました。

「たまには他のものも飲みたい!」そう思っていたところ、先日、月島のもんじゃ街にある日替わりでお店が変わる長屋カフェバー(私が勝手に命名)に、日本のクラフトジンとコーヒーを出すお店が出ていました。

ジンといえばジントニックやジンライムが有名ですが、糖質制限ババアの私は、ジンをソーダ(炭酸水)でいただくことに。数年前、ロンドンに行ったとき、ジンがすごく流行っていましたが、お店の方のお話によると、昨今、日本各地に、色々な風味のジンを作る醸造所ができたそうです。

ジンをソーダで割っていただきます。写真は「季の美 京都ドライジン」。

桜島みかん風味のジン(「KOMASA GIN 桜島小みかん」)や、トーキョーハチオウジンが作っている甘夏とエルダーフラワー風味のものまで本当に多種多様。「ジンとは?」とお店の方に伺ったところ「ジュニパーが入っているお酒はすべてジンです」とのことでした。

トニックウォーターでなくソーダで割ると、それぞれの風味がより味わえますね。ソーダはカロリーもゼロですしね。ちなみに海外ではハイボールではなく、ウイスキー&ソーダと呼ぶようです。次回ロンドンに行くことがあったら、ジン&ソーダを頼んでみたいです。

東京八王子で作られているトーキョーハチオウジン。

甦れパキラ!

この春のことです。ベランダで育てていたパキラちゃんがいきなり枯れてしまいました。あんなに元気で青々とした葉っぱをつけていたのに。

「どうしよう? 枯れた植物を家に置くと運気が下がるらしいし、パキラちゃんお別れなの……?」と悲嘆にくれていたところ、たまたま見たYouTubeの動画で「パキラは強い植物だから、葉が落ちても復活する」と言っていました。

日当たりの良い室内の窓辺に置き、しばらく様子を見ていたところ、なんと復活! 新しい芽が出てきました。

「ありがとうパキラちゃん。一度は捨てようとした私を許してね」。暖かくなってきたので観葉植物用の液肥を与えたところ、見事な姿になりました。なんだか枯れる前より立派です。

枯れてしまったパキラちゃん……。
こんなに元気に復活! ありがとう。

人間も観葉植物も「お手入れと愛」次第で、枯れたり復活したりするのかもしれません。パキラを眺めながら久々にパックをしている私です。

還暦をとうに過ぎて感じたことをまとめました ~新刊出ました!

5月に新刊が発売されました!

『60歳は人生の衣替え』を集英社から出版させていただきました。すでにお買い求めいただいた方々もいらっしゃると思います。ありがとうございます。おかげさまでAmazonでも良い売り上げのようで嬉しい限りです。

「はっきり言って、私、『アフター還暦』をナメていました」から始まる、還暦をとうに過ぎて63歳になった私が感じた色々なことをまとめてみました。幸い、発売後、嬉しいコメントを沢山いただいています。よかったらお手に取ってみてください。

発売を記念して、六本木ミッドタウンで開かれた小さなパーティーには、雨の降りしきるなか、友人や仕事仲間など、大好きな人たちが駆けつけてお祝いをしてくれました。ukafe特製エスニック弁当も美味。本当に嬉しかったです。ありがとうございます。

これからも引き続き頑張ります。よろしくお願いします。

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連載【日日是混乱2 ハッピーレイヤード大作戦!】
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地曳いく子(じびき・いくこ)
1959年生まれ。スタイリスト。「non-no」をはじめ、「MORE」「SPUR」「Marisol」「eclat」「Oggi」「FRaU」「クロワッサン」などのファッション誌で30年以上のキャリアを誇る。スタイリングのみならず、洋服のプロデュースからTV、ラジオと幅広く活躍中。著書に『50歳、おしゃれ元年。』『服を買うなら、捨てなさい』『日々是混乱 これが私のニューノーマル』『ババアに足りないのは愛!+60からのHappyおしゃれBOOK』(槇村さとるさんとの共著)『ババア上等! 番外編 地曳いく子のお悩み相談室』など多数。新刊は『60歳は人生の衣替え』。
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