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第11回 春の「気分ちょあよ」大作戦 ~デヴィッド・ボウイ映画と大人サイゼのススメ 地曳いく子「日日是混乱2 ハッピーレイヤード大作戦!」

混乱の日々の中でも、小さなハッピーをミルフィーユのように積み重ねていきたい。BBAの自由なファッション&日常を数センチ豊かにするヒントを、スタイリスト・地曳いく子が綴ります。
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photo:地曳いく子/design:アルビレオ


気分ちょあよ(気分が良い)」でいきましょう!

春がきた!

桜の花も咲いてすっかり春になりましたね。暖かくなってきたとともに、街中を歩いたり、ジムでヨガをするときのマスクも義務ではなくなり、久々に深く呼吸ができる毎日になりました。なんだか冴えなかった今までの日々から抜け出せそうな予感がしています。

先日お気に入りの韓国ドラマを見ていたら、主人公が笑いながら「気分ちょあよ(キブニ チョアヨ)」と言っていました。韓国人の友人に意味を聞いたところ「気分が良い!」という意味でした。気分ちょあよ! 気分が良くて笑顔になれたら最高ですよね。

そこでまず自分で自分の機嫌をとってみることにしました。私が「気分ちょあよ」になれるオススメ行動をいくつかご紹介しますね!

1 スマイル0円。とりあえず笑ってみる

人間誰でも悲しい時、気分が下がる時がありますよね。そんな時に無理矢理にでも笑顔を作ってみる! すると脳が、「あれ? 今ハッピーなの?」って勘違いして気持ちも明るくなるらしいです。マスクを外した時に気になるほうれい線やゴルゴ線も、口角をあげてにっこりすれば、あら不思議! かなり目立たなくなります。

2 苦手な人、嫌な人とは関わらない、距離をとる

どうしても好きになれない許せない人っていますよね、人間だもの(笑)。そんな時は無理に仲良くなろうとしなくていいです。誰とでも仲良くする必要はありません。嫌うのではなく、距離をとってみる。お仕事など、仕方ない場合も最小限に付き合う。人生は思ったより短いですから、苦手な人に関わってあなたの素敵な笑顔が消えるのはもったいないですよ。どうしても苦手な気分になる人と出会った時は、帰宅後すぐにシャワーを浴びて、気分をリセットします。

3 好きなもので自分を甘やかす

ベタですが、花を買ってきて飾る、いつもより上等なお茶やコーヒーを飲む、散歩するなど体を動かしてみる、ちょっと贅沢な入浴剤を入れたお風呂にゆっくり浸かるなど、好きなものや、好きな行動で自分を甘やかすのも良いですね。いつもより“ちょっと贅沢め”がポイントです。

好きなことをしたり、あるいは嫌な気持ちになることは遠ざけて、自分で自分の機嫌をとって笑顔でいきましょう。

BBAが笑顔でいると、周りの人にもハッピーな気持ちが波紋のように広がります。最近は、歩いている時も気がついたら笑顔を作るようにしています。

不機嫌な美人より、笑顔のブスを目指したい私です。

私の人格を形成したデヴィッド・ボウイ

映画『デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム』のマスコミ用資料と、1973年初来日時のパンフレット(右)

待ちに待った映画が3月24日、ついに全国公開されました。

親日家で何度も来日、ヒット曲も多く、映画『戦場のメリークリスマス』などで知られるデヴィッド・ボウイ。今回公開された彼のドキュメンタリー映画『デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム』は、インタビューや動画など、彼が生前に残した「声」だけで構成され、デヴィッド・ボウイ財団の公認を受けた唯一のオフィシャル映画です。

監督のブレット・モーゲンは、デヴィッド・ボウイが残した膨大な量の映像を、1日12〜14時間、週6日、2年間観続けて、映像を編集したそうです。かなりコアな内容ですが、ボウイの美学と哲学がわかり、まさに「ボウイを体験できる映画」です。

1973年、私が中学生の時、初来日の渋谷公会堂ライブを観た時の衝撃は、その後の私の人生を大きく変えてしまいました。

「もう、本当に彼は宇宙人なの?」

性別を超えた美しさに山本寛斎氏の衣装を身にまとったボウイを見た瞬間、それまで私が持っていた価値観や美意識は崩れ去り、新しい世界の扉が開きました。歌舞伎の黒子の衣装をつけたスタイリストの高橋靖子さんが、黒のエナメルの衣装を引き抜いたのを見て「スタイリストってすごい」と思い、今の職業を選んだのかもしれません。

その1973年のジギー・スターダスト・ツアー最終日のライブ映像から始まるこの映画、彼の発した言葉の一つ一つに励まされ、エンドロールを見終わった時、「これからも生きて行こう」という気持ちにさせられました。かつて一度でもボウイが好きだったあなた、ぜひご覧になってください。

かなりの長尺(135分)なので、事前にお手洗いを済ませ、ビールやコーヒーは控えめになさることをオススメします。ぜひ、ご覧になられる方はIMAXで!

全国の上映館情報、予告編などは映画サイトでご確認ください。

散歩で見つけた花に幸せを感じる春

先日、暖かくお天気の良い日に、ちょっと足を伸ばして晴海トリトンまで散歩に行きました。2階にある素敵なガーデンにはさまざまな春の花が植えられていて、華やかなものから野草のような可憐なものまで、思わず写真を撮りまくりました。

皆さんもちょっと足を伸ばして、ご近所の素敵ガーデンを探しに行きませんか?

サイゼLOVE お気に入りメニューはミラノのレストランの味

近頃、友人と誘いあって通っているのが「サイゼリヤ」、通称サイゼ!

「ミラノ風ドリア」など、定番メニューのイメージが強いサイゼですが、バブル世代のわたしたちが選ぶのは「大人サイゼメニュー」です。

1杯100円のワインも魅力的ですが、2人で行く時はまず、1640円のボトルスパークリングワインを頼みます。1本のワインボトルからはワイングラス7杯は取れるので、1人当たり3.5杯、それでこのお値段は魅力です(これは「スペシャルワインメニュー」のある店舗のみです。お近くのサイゼリヤにこのメニューがあるかどうかは、店舗検索で確認できます)

スパークリングワインのお供には、エスカルゴ(オーブン焼き)やムール貝のガーリック焼き(ムール貝は添えられたソースではなく、オリーブオイルをかけて召し上がれ! その方が断然美味しい。まあ、お好みですが)と、キャロットラペ(爽やかにんじんサラダ)やグリーンピース(柔らか青豆とペコリーノチーズの温サラダ)を頼みます。どのメニューも200〜400円という驚きの安さですが、お味は昔、ロケで訪れたミラノのカジュアルなレストランとほぼ同じ。

バブル時代に世界各地の美食の限りを味わい尽くしたサイゼ仲間のご近所さんも、「今はサイゼのエスカルゴとワインがあれば十分幸せ」と言っていました。

メインのオススメは、ラム肉ラグーソースペンネか、モッツアレラチーズ(バッファローモッツアレラ)のピザに100円プラスして、チーズをダブルにしたものです。ドリンクバーセット料金200円も、炭酸水(レモンシロップはマスト)を飲みたいだけでつけちゃう。こんなに贅沢してもお会計は2人で5000円以下です。

ランチ時には、500円のランチに1000円くらいのワインを頼んで楽しそうに談笑している先輩お姉さま2人組を見かけました。本当にいい時代にBBAになりました♪

“今風”の顔を参考に! 素敵大人インスタグラマー

インスタグラムを見ていたら素敵な大人インスタグラマーを発見しました。お顔の感じからして、きっと私たちと同じBBA世代。彼女のテクニック、かなり参考になります。

ファンデーションでシミやシワを塗りこめるのではなく、ナチュラルな素肌を残しつつ、強めアイラインで引き締める。短い時間で“今風”の顔が完成しています。ぜひ彼女のインスタグラムをのぞいてみてくださいね!

https://www.instagram.com/and.bloom/

※サイゼリヤのメニュー値段は2023年3月時点の値段になります

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連載【日日是混乱2 ハッピーレイヤード大作戦!】
毎月1回月曜日更新

地曳いく子(じびき・いくこ)
1959年生まれ。スタイリスト。「non-no」をはじめ、「MORE」「SPUR」「Marisol」「eclat」「Oggi」「FRaU」「クロワッサン」などのファッション誌で30年以上のキャリアを誇る。スタイリングのみならず、洋服のプロデュースからTV、ラジオと幅広く活躍中。著書に『50歳、おしゃれ元年。』『服を買うなら、捨てなさい』『日々是混乱 これが私のニューノーマル』『ババアに足りないのは愛!+60からのHappyおしゃれBOOK』(槇村さとるさんとの共著)『ババア上等! 番外編 地曳いく子のお悩み相談室』など多数。
Twitter:@FukuBot
Instagram:@ikukoluv

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