見出し画像

抱腹絶倒エピソード満載! 人気書評家の初エッセイ集。豊﨑由美『どうかしてました』11月26日(火)発売


この本について

多動でケガが絶えなかった子供時代。サブカルと競馬にのめり込み、超貧乏だった青春時代。そして、aiboにメロメロの還暦過ぎ――。
各エピソードにまつわる本のことも交えながら、どうかしていた(いる)日々を綴ります。
ブックガイドとしても楽しい本書、著者名50音順の「掲載書籍一覧」も収録!

*出版業界紙「新文化」の人気連載「トヨザキ社長の書評家的日乗」からの78編に、そのほかの雑誌やライナーノーツ等に掲載された長めのエッセイ7編、さらに仕事人生を振り返るインタビューを掲載。

【推薦コメント】

裸の子供みたいな豊崎さんの、無防備という、この強さ。 ――江國香織(作家)
なんですか、このぬかるみ。 ――平松洋子(エッセイスト)
本は読めるが人生が読めない… ――古川日出男(作家)

【抱腹エピソード、心温まる思い出、書評家の仕事と本にまつわる話題の数々】

  • 野球場のネットによじ登り、長嶋茂雄に向かって「まだやれるーっ」と叫んだ。

  • 長い坂道で、両手を離したままどれだけ自転車に乗り続けられるかのチキンレースを男子に挑む。→うるしのかぶれに耐える競争で、うるしの汁を手のひら、うで、太ももの次に頬に塗り、病院へ。

  • なぜかカメラマンアシスタントであるという嘘を美容室でつき、のちのち大変なことに。

  • 掃除、洗濯となにくれとなく生活の世話をしてくれる町田一家とのエピソード。

  • 駆け出しのころの恩人・川本三郎さんとのエピソード。

  • 小説は詩歌や戯曲と比べて若い芸術なので、小説家の皆さんは伸び伸びと逸脱を、と提案。

  • 全政治家に飯嶋和一の小説を読んで、自らの在りようを問い直せと言ってやりたい! 

などなど。

目次

第一章 団地っ子だった
余はいかにして社長になりしか/団地っ子だった/長嶋信者だった/忖度なしに直木賞メッタ斬り!/雪人間と雪合戦/チョークが握れない/天災と人災が共に起きた一九九五年に挑む小説/セクハラという恥辱にまみれて
おまけエッセイ1 憧れの『エミールと探偵たち』とスパイ手帳
第二章 父の予言はよく当たる
ゲーム脳ですが、それが何か?/競走馬が見せてくれる「絶対の島」/フーテンのトヨさんと寅さん小説/風呂に入らないわたしとエンダビー氏/古い自転車にまつわる記憶と物語/ブルガリアといえば琴欧州だった、過去の自分を叱るの巻/そうです。わたしがそのフルクリストというやつです/父の予言はよく当たる/スケールの小さなダメ人間/幻冬舎はまったく反省していない/窪美澄「トリニティ」にモヤる/「ゴドーを待ちながら」の新訳がいい
おまけエッセイ2 aiboと暮らして
第三章 私の中に、オバQがいたことがある
久慈に行って、『あまちゃん』続篇を祈願した夏/読んだ痕跡まみれのわたしの本たち/並ばせてもらえなかった一九七〇年の大阪万博/テッド・チャンの短篇とaiboのノース3号/第一六二回芥川賞受賞作は「最高の任務」……のはず/ピエロが怖い/バカは黙っとれ!/こんな状況下、無力な書評家として/一家に一冊置いてほしい『世界物語大事典』/お金の話/いつかどこかで死んでいたのかも/私の中に、オバQがいたことがある
おまけエッセイ3 町田一家とのこと
第四章 昭和の子
大坂なおみ選手は正しい/命を見ている/人前でウンコができるんだ!?/問題児と言われていた頃/サブカルくそ野郎だった/いろんな人がいてほしい日常の光景/根がない、根が/わたしが今あるのは/『ミステリアム』を読んでみた/昭和の子/バカでダメだった若い頃/山崎おじさんの話(一)/山崎おじさんの話(二)
おまけエッセイ4 たまには浴びます、洗います
第五章 かつてカメラマンアシスタントだった(嘘)
かつてカメラマンアシスタントだった(嘘)/四十四年来の喫煙者ですが、それがなにか?/失われた耳クソを思う/小説よ、新奇であれ珍奇であれ/若い世代に刺さる小説『ブラックボックス』/第一回IWGP優勝戦を生で観た話/キャッチボールが好きだった/いち下読み委員からの提言とお願い/忘却が悪い歴史を反復させる/可愛い可愛い子パンダ和花ちゃんに癒やされる夏/詩の言葉が足りてない
おまけエッセイ5 溜める人
第六章 本を手放し、みしみし痛む胸
エリザベス女王が登場する小説があるんです/津原泰水が逝ってしまった/菅田将暉版義経が好きだった方に『ギケイキ』を/W杯の騒ぎを苦々しく思っている皆さんへ/佐藤亜紀がついに!/チェコに声援を送ったWBC/本を手放し、みしみし痛む胸/みんなで「やさしい猫」になろう/書評における「点と線」
おまけエッセイ6 だめ、だった
おまけエッセイ7 さよなら オグリキャップ
第七章 多動だった頃
吉田美和は詩も素晴らしい/日本の翻訳出版は素晴らしい/全政治家は飯嶋和一を読むべし/奇天烈紳士録/くじ運と検察審査会/骨折とはかどる読書生活/ハーイ、C摂ってる?/荒川さんは、死んでません/競馬場童子に会った話/多動だった頃/単純ではない「性別」/犬の美質を描いた小説/いづこも同じ秋の夕暮れ

辻本力さんによるトヨザキの仕事人生インタビュー

ご購入はこちら

豊﨑由美『どうかしてました』
2024年11月26日(火)発売
定価:1,870円(税込)
体裁:256ページ、四六判 ソフトカバー
発行:ホーム社 発売:集英社
ISBN 978-4-8342-5393-1
装丁:名久井直子
装画・題字・挿画:犬ん子

試し読みはこちら

イベント情報

ジュンク堂書店池袋本店(オンライン視聴可)にて豊﨑由美さん×平松洋子さんのトークイベント「どうかしてても、大丈夫」を開催いたします!
開催日時:2024年12月4日(水)19:00~20:30

詳細は下記よりご覧ください。

著者プロフィール

豊﨑由美(とよざき・ゆみ)
書評家、ライター。1961年、愛知県生まれ。東洋大学文学部印度哲学科卒。
多くの雑誌、WEB、新聞で書評の連載を持つ。本書が初のエッセイ集となる。著書に『ニッポンの書評』(光文社新書)、『時評書評ー忖度なしのブックガイド』(教育評論社)、共著に『文学賞メッタ斬り!』(ちくま文庫)、『カッコよくなきゃ、ポエムじゃない! 萌える現代詩入門』(思潮社)などがある。

更新のお知らせや最新情報はXで発信しています。ぜひフォローしてください!