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映画館も動画配信も ~映画の楽しみ方が変わりました&オススメ映画~| 地曳いく子「ハロー新元号!日日是混乱」第13話

※本連載が書籍化しました。地曳いく子『日々是混乱 これが私のニューノーマル』11月26日発売
※この記事は2019年10月9日に旧サイトで公開したものです。

大スクリーンの魅力再確認

とにかく暑過ぎたこの夏、すっかり出不精になっていた私は、映画といえども、ついAmazonプライムやNetflixで済ませていました。

しかし! 久々に映画館の大スクリーンで観(み)たいと思う映画が封切りされました。クエンティン・タランティーノ監督、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットが豪華共演している話題の映画、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』です。

面白かった! 大スクリーンで観る映画の魅了を堪能(たんのう)しました。まだ暑い日もありますが、だんだん日が短くなり秋が近づいてきた今日この頃、今回は芸術の秋らしく、私の好きな映画や舞台のお話をしたいと思います。

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芸術の秋らしく……、最近楽しんだ映画、アート、舞台。六本木ヒルズは年間パスポートで通いまくっています。

これから観られる方も多いと思いますので、詳しい内容紹介は避けますが、とにかくこの映画、あのディカプリオ様とブラピ様(私たちの青春時代のアイドルでしたよね?)の二人が歳を隠さず、いい感じの中年二人組として登場。全盛期を過ぎたセレブの悲哀と友情が泣かせてくれます。使われている音楽も素晴らしい。前半から中盤をちょっと我慢すれば素晴らしいどんでん返しを楽しめます。

でもこの映画、2時間40分とちょっと長いので、BBAは、できるだけ座りやすいシートの映画館で観ることをオススメします。そしてなんと私は、映画館の冷房でお腹(なか)を冷やしたためか、ランチにビールを頂いたせいか、途中でトイレに立ってしまいました。幸いインターネットで出口側の端っこの席を取ることができたので、隣を気にせず席を立つことができたのです。

映画の途中で席を立つと、大事な場面を観逃すかもしれない……と不安になりますよね。私もそう思って、我慢したことがありました。でも、モヤモヤしながら観ていると、結局、ストーリーが頭に入ってこない。だったら、思い切ってトイレに行ってしまったほうが、いろんな意味ですっきりします。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は、後半、怒涛(どとう)の展開が待っていますので、物語の真ん中くらいまでにはトイレに行かれることをオススメします(笑)。

還暦を過ぎた私は、シニア料金で映画が観られるようになりました。友人に「シニア料金で映画を観た!」と自慢げに話したところ、恥ずかしいのか、年齢を認めたくないのか、シニア料金を利用しない人もいるようですが、私は大いに利用させていただいています。

で、浮いたお金でビール♪(差額は約700円)。見栄よりも実をとるのが私流。気にされている方には、「シルバー料金で入っても、シルバーシートに座るわけではありませんから、(チケットを確認する映画館のスタッフ以外)誰も気付きませんよ」といいたい。

若い方にも、レディースデイや、映画館ごとのサービスデイなどがありますから、賢く利用して、映画を楽しみたいですね。もちろん映画の他にも演劇や美術館などで芸術の秋を楽しんでみてはいかがでしょうか?

観逃したコアな映画も、昔の思い出映画も、動画配信で再チェック

映画は映画館で観るのがいちばんですが、とはいえ、古い映画を観直したくなったり、観逃した映画が急に観たくなったり、なかなか忙しくて毎回は映画館に行けないことだってありますよね。

でもいまは、「Hulu」や「Netflix」、「Amazonプライム・ビデオ」といった動画配信サービスがありますから、映画好きにはとてもありがたい時代です。

1982年公開の『ブレードランナー』は、2017年に続編が公開されましたよね(『ブレードランナー2049』)。で、改めて観直してみると、舞台は2019年。27年前の公開当時に観たときは、遥(はる)か彼方(かなた)の未来だと思っていた21世紀。そこに、今私たちが生きているんだなと思うと、感慨深いものがあります。映画に登場するSF未来アイテムも、空を飛ぶ車以外、ほとんど実現化しました。人造人間のレプリカントでさえ、Alexa(アレクサ)やGoogle Home(グーグルホーム)が進化すれば、すぐに現実に現れそうです。

下手をすると、今、私たちが日常的に使っているアイテムの方がすでに進んでいるところもあり、例えば主人公が捜索に使うコンピューターの画面は、画素数の粗いなんともレトロなブラウン管みたいですし、27年前から考えたら、私たちはSFの世界の「未来」に住んでいるんだなあと不思議な気持ちになります。きっとこれは20代や30代の若い人たちには体験できない感覚なのでしょうね。『ブレードランナー』は今、Amazonプライムでファイナルカット版が観られます。

おしゃれを自任するなら必見! 秋の夜長にオススメ映画

昔なら名画座、今で言うミニシアター系の映画館で上映されるような「オタクな映画」もかなり好きなのですが、気がついたら上映終了とか、近くの映画館に来ない! で、観逃しがしちゃう今日この頃。時間の概念というかスケジュール感覚が曖昧なお年頃の私は、そんな「オタクな映画」も動画配信で探して観ています。

おしゃれを自任するなら必見、と言われるトム・フォードが監督した『シングルマン』をNetflixで見つけたときは狂喜しました! GUCCIをはじめとするラグジュアリーブランドのデザイナーが監督したのですから、ストーリーというより、もう、おしゃれ空気感満載を堪能する映画。トム・フォードは現代のルキノ・ヴィスコンティと言えるのかもしれません。自宅でハイボールでも飲みながらの気楽な鑑賞ですから、あまり気分に合わなかったり、突然、お洗濯中なのを思い出したりしたら、気軽に中断できるのも配信メディアのいいところですね。

同じくNetflixでは、『シングルマン』とは対照的な映画ですが、気分を晴らしたいときに観るのにオススメなのが『クレイジー・リッチ!』です。本当のお金持ちとは? アジア人大富豪すごすぎる! そして最後にはちょっと泣けるストーリーとともに、セレブな世界ファッションも楽しめます。秋の夜長に是非!

映画のほかに、美術館や演劇にも行ってみました。やはり芸術の秋ですよね。年間パスポートで通いまくっている六本木ヒルズ、映画と同じで、同じ展示を日にちを置いて二回観ると、一回目とはまた違ったことを発見したりして、深く鑑賞できます。開催中の『バスキア展』(『バスキア展 メイド・イン・ジャパン』)にも行かねば! ロンドンで見た『バスキア展』とどう違うか楽しみです。

舞台は女王蜂のアヴちゃんが出ている『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』。以前、別のキャストでこのロックミュージカルを何回か観ましたが、私的には今回がベスト! 一番ロックしていたし、原作のストーリーや背景もよく表されていました。主演の浦井健治さん、アヴちゃんはもちろん、脚本、演出の方も素晴らしかったです。あまりに良かったから、東京千秋楽にもう一度観に行きました。

おまけ サンタさんがいないので……、GUCCI貯金始めます!

GUCCIのクルーズ展示会に行ってきました。クリスマス前くらいから発売するクルーズ、久々に心躍り! 欲しいもの満載! ロゴバッグやシューズ、フローラル柄の小物たちもヤバイくらいに可愛(かわい)い。「誰か私のサンタさんになってくれないかしら?」とBBAながら思いました(笑)。でも。サンタさんは良い子相手にお忙しそうなので、GUCCI貯金始めます。

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GUCCIのクルーズ展示会、ヤバイくらいに可愛かった! クリスマスまでに
貯金頑張ります(笑)。

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地曳いく子(じびき・いくこ)  
1959年生まれ。『non・no』をはじめ、『MORE』『SPUR』『Marisol』『eclat』『Oggi』『FRaU』『クロワッサン』などのファッション誌で30年以上のキャリアを誇るスタイリスト。著書に『50歳、おしゃれ元年』『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』『ババア上等! 余計なルールの捨て方 大人のおしゃれDo&Don't』『ババアはつらいよ アラカン・サバイバルBOOK』『おしゃれも人生も映画から』『おしゃれ自由宣言!』など著書多数。槇村さとるさんとの動画連載「BBA(ババア)チャンネル byさとる×いく子」も好評配信中。http://gakugei.shueisha.co.jp/yomimono/bbach/01.html
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※この記事は、2019年10月9日にホーム社の読み物サイトHBで公開したものです。













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