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作家になりたい人は必読!! 直木賞作家・真藤順丈が暴く、小説新人賞の光と陰。小説連載『ヴンダーカマー文学譚』2022年より再始動!

「夢にすがることは万能の薬でも尊い美徳でもなんでもない」
登場人物から放たれるこの一言は、真藤順丈氏の心の叫びなのかもしれない。
前代未聞の「新人賞4冠」という華々しいデビューから10年、巨大な物語の壁に挑み続け、2018年『宝島』で直木賞を受賞。まるで登場人物や物語そのものにとり憑かれたような語り口と熱量で読者を魅了する「憑依型作家」の真藤氏が、今回選んだ題材は「小説新人賞」だ。なんと応募者それぞれになりきり、作中作まで書いているという凝った構成。小説家ワナビーたちの群像劇形式で、「人はなぜ物語を必要とするのか」という根源的テーマに挑む。
2022年1月からのプロジェクト再始動を前に、改めて見どころを総復習! 

小説新人賞「ヴンダーカマー文学賞」とは?

物語は、「ヴンダーカマー文学賞」の募集記事からはじまる。これは、真藤氏の創作した架空の文学賞だ(「主催:日本文藝作家連盟〔協賛/ホーム社〕」とあるが、応募しないようにご注意願いたい)。

スクリーンショット
連載の冒頭に掲げられる「募集要項」

条件には「広義のエンタテインメント小説」で「日本語で書かれた未発表作品であればプロアマは問いません」とある。要するに「どんな内容でもいい、面白い小説を書いたら誰でも応募してくれ!」という賞なのだ。そして実は、この募集記事がすでに伏線になっているとか……!?


登場人物紹介

本作は、各章に一人ずつ主人公が登場する。すでに明かされている主人公は三人。個性的すぎるそれぞれのキャラクターを紹介しよう。 

【一人目】
やさぐれ中年「ゴースト」作家 
御毛おげ文雄ふみお

通称オゲちゃん。かつて文学賞を受賞したものの、全く売れずに業界から消えつつある。バイトのかたわら、相棒・田中ユリの「ゴースト」として公募企画に投稿し賞金を稼ぐが、問題が発生。再起をかけ、ヴンダーカマー文学賞に応募する!?


【二人目】
「亡命」熱望主婦 
皆代みなしろ多恵子たえこ

秋田に嫁いで20年。本家の嫁という閉塞した暮らしを脱出し、アゴタ・クリストフのような「亡命作家」になることを夢見る。小説講座で知り合った素敵な女性に導かれ、奄美大島行きを企てるが、障壁が次から次へとあらわれて……。
※2022年2月公開予定


【三人目】
文芸部のシェエラザード 
伊藤いとう千代子ちよこ

貧しい母子家庭で、幼い弟妹のためにお話を創ってあげる女子高生。小説投稿サイトを席巻した伝説の少女「ハルポ」の親友で、消えたハルポを追い求めるように小説を書くが完成に至らない。廃部寸前の文芸部に一風変わった面々をスカウトし、仲間とともに小説の完成を目指す!?


【四人目】


【五人目】


彼らが書き上げる小説は、ミステリー、恋愛、ホラー、ファンタジー、青春、あるいは……? ジャンルを縦断し活躍する作家・真藤氏ならではの予測できない展開が待っている。 

さらにこれから登場する四人目、五人目はどんなキャラクターなのか、彼らはどんな小説を書くのか? どうぞお楽しみに。


インタビュー(Coming soon…)

著者写真
photo/Kiyoshi Mori


著者プロフィール

真藤順丈(しんどう・じゅんじょう)
1977年東京都生まれ。2008年『地図男』でダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞しデビュー。同年『庵堂三兄弟の聖職』で日本ホラー小説大賞、『東京ヴァンパイア・ファイナンス』で電撃小説大賞銀賞、『RANK』でポプラ社小説大賞特別賞をそれぞれ受賞。2019年刊行の『宝島』で山田風太郎賞、直木賞、沖縄書店大賞を受賞。他の著書に『墓頭』『われらの世紀 真藤順丈作品集』『ものがたりの賊』などがある。

【真藤順丈『ヴンダーカマー文学譚』2022年より再始動!】

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