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第1回 ハッピーを感じろ! ハッピー不感症からの脱出 地曳いく子「日日是混乱2 ハッピーレイヤード大作戦!」

人気エッセイ「日日是混乱」がハッピーを求めて再始動! BBAの自由なファッション&日常を数センチ豊かにするヒントを、スタイリスト・地曳いく子が綴ります。
[毎月1回月曜日更新]

photo:地曳いく子/design:アルビレオ


小さな幸せを重ねていく「レイヤード作戦」始めます!

皆さんこんにちは!

帰ってきました。地曳です。
長く続いた自粛せざるを得ない日々、冬眠に入ったクマのように生きてきました。しかし! 引きこもりで滅入ってばかりもいられない。

ちょっとでもいい、幸せになりたい! そんな気持ちになり、この連載を再開することに致しました。
 
最初、ちょっと面倒な文が続きますがご容赦ください。後半、ハッピーの感じ方「実践編」をバンバン出していきますので。面倒臭いやつ! と思われた方は、どうぞ後半までバァーンとスクロールしてくださいませ!

2020年末、担当者から何回もお声がけいただき、「日日是混乱2」連載の枠をいただいていたのですが、まさか! まさかコロナ禍自粛生活がこんなに長く続くとは……。世間さまからは、なぜか明るくパワフルロックないく子と認識されていたようでしたが、さすがに今回は参りました。

そして気づいたことが。

こんな世の中で2年以上過ごしていて、もしかして私(私たち?)「幸せ不感症」になっていませんか? テレビをつけても気が滅入るニュースばかり。大変な思いをしている方々の映像を見ると、アンジェリーナ・ジョリー様状態に。

彼女は飢餓を救うボランティア活動をしているうちに、自分が食べることに罪悪感を感じてしまい、拒食症になってしまったそうです。もちろん飢餓に苦しむ人たちのことを考えるのは大事ですし、良いことですが、罪悪感を感じて自分自身が体を壊してしまっては元も子もありません。まず、自分が健康、幸せでいてこそ、他の人たちを助けられるのだと思います。

アンジェリーナ・ジョリーは極端な例かもしれませんが、私たちも、テレビをつけて毎日目にする暗いニュース(コロナや戦争など)で、幸せを感じる心を、知らず知らずのうちに麻痺させているのではないでしょうか?

「幸せ不感症」をどう改善していけばよいでしょうか?

春になりましたが、まだまだ、パーッと明るいニュース、出来事は、なかなかないかもしれません。
 
そこで!

「日々の小さな幸せレイヤード作戦」はいかがでしょうか? ミルフィーユの薄い皮のように小さな幸せを何枚も重ねていくのです。このコラムでそんな小さな幸せを探っていきたいと思います。

例えば、毎日目に付く「手」の指や爪のお手入れ。
爪の間を丁寧にブラシで洗う。
ハンドクリームを塗る。
爪の手入れをする。
春らしい明るい色のマニキュアを塗る。など。
手を清潔に綺麗にしておくことは、開運にもつながるらしいです。

春らしいukaのピンク! 赤に近い肌馴染みのよい色です。

お手入れが苦手な方は、ネイルサロンに行ってプロの力で綺麗にしてもらってもよいですね。凝ったデザインでなくとも、プロの技は違います。すっきりしますよ。

基本、自分でネイルケアしていますが、定期的にukaの渡邉季穂さんにプロのお手入れをお願いしています。

お仕事上、マニキュアができない方も、ネイルを塗る前の、甘皮や小爪を整える基本のお手入れとマッサージだけでも是非。たまにはプチ贅沢で、自分を甘やかしてみましょう。

今週の清水買い ~美意識を取り戻すための投資

買っちゃいました、京都の老舗履物屋さん、「祇園 ない藤」さんのお草履。

縁あって、桜が満開の時期、「kudan house(九段ハウス)」で開かれた先代の女将・内藤鶴子さんを偲ぶ特別展「House of Gion Naito」に伺いました。

ない藤 エキシビション「House of Gion Naito」

彼女を通して、伝統から未来に続くお履物の展示。今回のディレクター、マギーさん(MAGGIE JAMESさん)の素晴らしい演出で、久々に美しいものに触れた気持ちになりました。アートピースとして飾っておきたいようなモダンなお草履は、実は、お着物はもちろん、普段のカジュアルなパンツスタイルからドレスだって、毎日履ける美しい実用品でもあります。

伝統を未来につなげるお履物

お値段はちょっと張りますが、「エイッ」と、清水きよみずの舞台から飛び降りた気持ちで買ってしまいました。スニーカーばかり履いていた私の脚に喝っ! 「美意識」を思い出すための投資です。

暖かくなったら、素足で履いてヘビロテしたいです。雨にも強いそうで、ヘビロテしても、花緒や底の部分を替えて使い続けられます。これが本当のサステナビリティではないでしょうか。

私が購入した未来草履「Kodori」もマギーさんプロデュース!

過去をリスペクトしながらもそれだけに終わらず、今、そして未来につなげる。懐かしくて新しい。百年以上続いている京都の老舗料亭も、伝統の姿を残しつつ、お手洗いなどはモダンで快適にしていますよね? そうやって今の時代にフィットさせて伝統を未来につなげていくのだと思います。
 
これからのファッションや生き方についてもう一度考え、光の差す方へ進むための道標みちしるべに出会った気がしました。ない藤さんのお草履が教えてくれました。

冬があるから春が嬉しい。
夜があるから朝日がまぶしい。
 
幸せスイッチを再びONにするための「何か」を探していきます。

もう少し暖かくなったら、素足で履いてヘビロテしたい!

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連載【日日是混乱2 ハッピーレイヤード大作戦!】
毎月1回月曜日更新

地曳いく子(じびき・いくこ)
1959年生まれ。スタイリスト。「non-no」をはじめ、「MORE」「SPUR」「Marisol」「eclat」「Oggi」「FRaU」「クロワッサン」などのファッション誌で30年以上のキャリアを誇る。スタイリングのみならず、洋服のプロデュースからTV、ラジオと幅広く活躍中。著書に『50歳、おしゃれ元年。』『服を買うなら、捨てなさい』『日々是混乱 これが私のニューノーマル』『ババアに足りないのは愛!+60からのHappyおしゃれBOOK』(槇村さとるさんとの共著)など多数。
Twitter:@FukuBot
Instagram:@ikukoluv

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