20世紀初頭のパリを豪華絢爛によみがえらせた傑作耽美小説 橋本治『マルメロ草紙』普及版
この本について2005年の着手から2013年末の刊行まで、小説家・橋本治と画家・岡田嘉夫が、手間を惜しむことなく作り上げた究極の耽美世界。2013年、わずか150部の限定豪華本として刊行された幻の作品を、全テキストと一部挿画を収録し、普及版として刊行します。
時は二十世紀初頭の巴里。ブーローニュの森近くの瀟洒な館で暮らす大実業家エミール・ボナストリューと慎ましやかな夫人のシャルロット。その妹で、貞淑な姉とは対照的な生き方を求め、華やかなパリで女優を目指すナディーヌ。
ある日